日曜日には、ネーミングを掘る ♯144「京の煙管屋」

今週は!

趣味のひとつに、
京の街歩きがある。

15年程前、
食にかかわる人々にインタビューする
機会のあったことがきっかけだが、
以来平均すると数か月に1回ほどの
ペースで大路小路を歩いている。

その日は、
鳥取での打ち合わせからの立ち寄り。
時間があったので京都駅から
宿のある御所の西まで歩くことにした。

京の街は、碁盤目模様。
京の道は、あみだくじ。

ど、れ、に、し、よ、う、か、な、
神様の言う通り。

指の先が示した道順で、
五条大橋の袂まで進み、
御幸町通を入った。

御幸町と書いて
「ごこまち」と呼ぶ。

万寿寺通、松原通、高辻通、仏光寺通と上り、
ふと横を見ると、その暖簾があった。

言い過ぎも、言い足らずもなく。
威張らず、へりくだりもせず。

表現の妙、風に揺れ。

思わずスマートフォンに納めた写真を、
いまも時々画面に取り出しては、
コンセプトやネーミングを考える際の
お手本にしている。

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