その60「イライラしている人の取説」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

 

思い通りにならなくて、態度に出ちゃう人っていますよね?

例えば、イライラ怒ったり、がっくり肩を落として失望したり。
そうした感情をわざわざ態度に出すということは、きっと相手に何かを伝えようとしているんですよね。
あからさまにイラついている素振りを見せて、不機嫌な表情を見せたりして、「私はイライラしているよ!」ってアピールするわけですから。

でも、なんで、わざわざそういう伝え方を選択するんでしょうかね?
例えば、「思っていたのと違うんだけど」と言葉で伝えず、わざわざ「怒りと不満をあらわにするために、相手にも分かるように露骨にイライラする」というのを選択するわけですからね。

もちろん、子供は言葉にして説明するという選択肢が浮かばない、上手く言語化できないということがあるでしょうから、態度で示しますよね。
ところが、標準的な言語能力が備わっている大人でも、子供と同じ選択をする方がいるってことなんです。
不思議です。
というか、すごい面白いですよね!
それなりにちゃんとしているように見える大人が、子供のような選択肢をとって、子供のような態度になっているわけですから、見てる方としては実はかなり面白いです。
まぁ、イライラの矛先が僕に向けられることも少なくないんですけどね。

そんなとき、僕は「なんか、この人、めっちゃイライラしてるなぁ…」って冷静に眺めちゃうタイプなんで、余計にそれが気になるんですよね。
ただ、普通は、「なんだこの人、こんな態度をとるなんて、失礼だな。そっちがそういう態度をとるなら、こっちだって!」となりかねませんよね?
そしたら、文字通り大炎上です。
もちろん、僕もそんな風に多少は思いますが、それより「わざわざ相手を不愉快にさせる可能性があるコミュニケーションを選択するって、この人、すごい面白いな。もし、知っててやってるなら最高だな。」と不謹慎にも興味を掻き立てられるわけです。
なんて、考えているとすんごい冷静になってきて、いつの間にか相手のイライラを収めてしまうんですけどね。

これは僕の考え方なんですが・・・

イライラという怒りの根っこにあるのは、恐れ。
恐れは、不安が引き起こす。

・・・なんて風に考えたりするんです。

草食動物が肉食動物に襲われるときに反撃したりしますが、これは恐怖を感じたときに、目の前の敵(恐怖)から逃げ出すか、立ち向かうかの選択を迫られて、アドレナリンなどが分泌されるからと言われています。
つまり、怒りに関連する脳内物質アドレナリンは、恐怖から身を守るための原始的な防衛本能なわけです。
そんな風に考えると、「イライラしているなんだか怖い人」を見ても、「不安に怯えて自己防衛している人」って見えてきません?
なら、不安を解消してあげれば良いんです。
そのために、何に不安を感じているのかを知れば、その人のイライラは解消されていくんです。
かと言って、イライラしている人に「ずいぶん怯えてますね?」なんて言ったらだめですよ。
相手のイライラをぶつけられながら、「こういうことは確かに気になりますよね(不安ですよね)」とかってコミュニケーションを取っていくことになります。

ちょっと思ったんですが・・・

格闘技やってて、アドレナリンが全く出ずにボコボコにされるのは、僕に危険を察知して自己防衛する本能が欠如しているからなのかもしれませんね(T_T)ウゥ…

 

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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