この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「物には時節」
今回のことわざは「物には時節」だ!
ほう
何事にも、それをするのに適した時機というものがあるってこと。
そらそーダ
マーケティングの視点から、このことわざを考察してみたいのだが、協力してくれるかね?宇宙犬よ。
商売をやっているからな!たまにはね(*^^)vフフ
マーケットイン??
これが当たり前なんじゃないの?
プロダクトアウト??
顧客のニーズありきではなくて、企業が作りたいものをつくる。
へえー、そんなんで売れるんかいな。
高度経済成長期くらいまでは「作れば売れる」時代だった。
そうかあ、戦後モノの無い時代からスタートしているのだから、作れば売れるというのも当然かあ。
そして90年代に入ると、マーケットインという考え方が重要視されるようになってきた。
確かにその頃、モノはすでに溢れていた感はあるなあ。そうなるとただ作るよりも、市場のニーズを把握してからの方が、確かに合理的!
そういえば90年代って、小室ファミリー全盛期だったでしょ。
いきなり、どした?
あのさー当時、思っていたんだよ。小室さんってアーティストというより、優秀なビジネスマンだなあって。曲だけでなくその時代にピッタリの歌詞も書いてヒット曲量産してた。マーケットを熟知しているなあって。
90年代って色んなところで「マーケットイン」だったって事だね!
まあ、そういわれてみればそうだね。
そういう時代を経て、これからはまたプロダクトアウトにスポットが当たる時代に突入したと思う。
えー!
ただ、以前のプロダクトアウトとは違う。これからの時代は、人々がまだ気づいていない潜在的なニーズを掘り起こしてくれるようなプロダクトが求められる。
「あー実はこういうのが欲しかったんだよ!」みたいな感じかな。「具現化してくれてありがとう」的な。
そう。まあこれまでも、このタイプのプロダクトアウトたくさんあったのだけどね!
カップヌードルとかiPhoneとかさ。
だけどそれって超絶難しくない??それができればみんな苦労しないんだよなあ。
カンタンに例えるとだけどね。
ひらめいた!ってやつか?
うーん、まあ似たような感じではあるのだけどもね。アタマで理論的に考え出すというのではなくてこう、その人の内面から感覚的に持っている「何か」に気づいて、それを何が何でもカタチにして世に出すぞという。
「何か」?
天才はそういうことを思いつくんだな!
いや、思いつくだけだったらワタシは天才とは呼ばない。
えーじゃあ何よ。
それを実現化するために、並々ならぬ労力を惜しまないという点が欠かせない。とてもじゃないけど考えられないレベルでの行動ができる人。とんでもない努力も苦労も厭わない。「天才」と呼ばれる人たちは、決してラクして事を成している訳ではない。むしろその真逆!それはビジネスに限らずどんな分野にも言える事。
・・ふーん、じゃあ普通の感覚ではとてもできないような事を、「思いつく&やってのけることのできる人」を天才というのか。で、これからの時代はますますそういう人が求められるってこと?
あのさ、カップヌードルやiPhoneの登場って、世の中変えたじゃん。これからはそういう「人がまだ気づいていない潜在的な要求の掘り起こし」的なプロダクトアウトがより求められるってさ、そういうものが増えたら世の中どんどん変わっちゃうんじゃないの?
YES!
イノベーションの時代に突入したのともリンクしてるでしょ。
あ
その時代、時代、に求められているものは変化しているのでアリマス!
そうか!それこそ【物には時節】今回のことわざの教え。
そう、それ大事。何事にもね。
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。