この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第75回 食べる順番を変えるだけで、心身ともに健康になれる
第75回 食べる順番を変えるだけで、心身ともに健康になれる
今日は『健康人生塾』塾長の久保さんに「食べる順番によって健康になれる」というのが本当なのか、教えていただきたいと思いまして。というのも、私の妻がいつも「白米を食べる前にモズクを食べて」って言うんですよ。
奥様、素晴らしいですね! モズクを先に食べることで、血糖値が急激に上がるのを防いでくれるので、体にかかる負担が減るんですよ。
ほう。「気持ちの問題じゃないの?」なんて思っていましたが、ちゃんとした理屈があるんですね(笑)。もう少し詳しく教えていただけますか?
ええ、もちろん。ちなみに安田さん、今までに「食事はまずサラダから食べましょう」って聞いたことありません?
ありますあります。「食事マナーの1つなのかな」という程度にしか捉えていませんけれど、もしかしてそれも「健康に良い食べ方」なんですか?
実はそうなんです。白米は「糖質」ですが、食事で1番初めに白米を食べるということは、糖質がストレートに腸まで運ばれ吸収されてしまうことになります。つまり、血中に糖が一気に流れ込むんです。
それによって血糖値が急激に上がってしまうということですね。
仰るとおりです。でも「水溶性の食物繊維」がたっぷり入っているモズクや野菜を先に食べることで、後から入ってきた糖質が薄まる。そしてその状態で腸まで運ばれてゆっくり吸収されるので、血糖値が急激に上がることを防げるというわけです。
なるほど、わかりやすい!
ふむふむ。でもアドレナリンって元気に頑張れそうなイメージがあるんですけど、体には良くないんですか?
アドレナリンって、元々は襲われた動物が全速力で逃げる時などに出すもので。つまり、「戦闘モード」に入るためのものなんです。それを食事の時に出すのは、ちょっとおかしい気がしませんか?(笑)
確かにそうですね(笑)。リラックスしながらご飯を食べているはずなのに、攻撃的になってしまうということか(笑)。
そうなんです(笑)。ちなみにちょっと話が逸れますが、最近、キレやすい子どもが増えていると言われますよね。あれも血糖値が急激に上がってしまう食生活をしていることが要因なのではと思っていまして…。
あぁ、確かに野菜嫌いが多かったり、砂糖がたっぷり入ったお菓子ばっかり食べていたり…という子どもが多いですもんね。
そうですそうです。そこも「食べ方の順番」を変えるだけでずいぶん変わりますし、心の安定にも繋がるんじゃないのかなと思いますね。
なるほどなぁ。大人も子どもも「食べる順番」には気をつけた方が良いということですね。そういえば洋食のコース料理って、必ずサラダから出てきますよね。あれもやっぱり体のことを考えられた順番ということになりますか?
だと思いますよ。それに和食の懐石料理。あれもとても理に適っているなぁといつも感心してしまうんですよね。ご飯ものが最後に出てくることで、穏やかに糖が吸収できるようになっている。
そうか…私はいつも「サラダが先に出てきたらお腹いっぱいになっちゃう」とか「なんでお腹いっぱいになっているところにご飯を出してくるんだ」とか思っていたんですけど(笑)、健康のためには良かったというわけですね。
そういうことです(笑)。しかも以前にもお話しましたが、生野菜を最初に食べることで野菜の消化酵素も最初に体内に入ってくるので、その後の食事の消化も助けてくれますし。
ということは、家での食事もサラダから食べたほうがいいわけですね。いや〜私、完全に間違っていました。メインのご飯やおかずを楽しんだあと、最後にお腹の隙間に入れるくらいの気持ちでサラダを食べていたので(笑)。
ぜひ今日からサラダを先に食べてください(笑)。ちなみに奥様は、サラダから食べていらっしゃるんじゃないですか?
…はい、そのとおりです(笑)。妻にも「あなたが言っていることは正しかったよ」と伝えておきます(笑)。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。