“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第63回 商品開発でのマーケット分析の活かし方

今日は商品開発や事業の立ち上げでよくある、アンケートやマーケット分析について話したいと思います。私は競合他社の商品とかをあまり調べずに事業を考えるタイプなんです。アンケートやマーケット分析だけで売れるなら苦労しないんじゃないかと思っていて。

ですよね。とはいえ情報も全く必要ないかというとそうでもない。全然売れなさそうな商品の情報は知っておいた方がいい気もしますし。例えばお菓子の開発なんて、1000個のうち3個ぐらいしかヒットしないらしいんです。

そうなんです。基本的にどこのメーカーもアンケートやマーケット分析はしているでしょうから、それをやってなおこの確率ということです。つまりヒット商品を作るってそれくらい難しいわけですよね。だからこそ、万代さんではどうやっているのか聞いてみたくて。

それでいうと、アンケートもマーケット分析もけっこうしている方だと思いますね。SNSや店舗で、お客様とのつながりをしっかり持つようにしていますし。これからは特に「顧客情報の管理」がすごく大事になってくると思うんです。

ええ。お客様って、常に接点を持っていないとお店やサービスのことなんてどんどん忘れていってしまうんです。例えば飲食店の常連客が10人いたとして、1年で2人は来なくなってしまうらしいです。つまり何もしなければ20%の顧客が毎年失われていく。

そういうことです。中でもSNSはアナログなアンケートよりも本音が書かれやすいので、顧客のリアルな意見を得るのに有効です。それにSNSでつながっていれば、こちらの発信を見て「久しぶりに行ってみようかな」と思い出してもらいやすくなる。

そうですよね。そういえばペットボトルのお茶で「生茶」という商品がありますけど、開発段階でのアンケート調査では「このネーミングなら飲みたくない」という意見が圧倒的だったらしいんです。「生」という表現が「生臭そう」と感じるらしくて。

同感です。私はよく商品開発の現場で「最後は必ず社長が決めてください」と念押しするんです。「社内アンケートで皆が売れないって言う」とか「社員がお客さんに聞いたらいらないって言われた」という理由で方針を変えてしまう経営者さんも多いので。

不安があるとどうしても聞きたくなってしまうんでしょうね。ただ多数決で進めると、どうしても無難な選択になりがちなので、僕自身は避けるようにしています。もちろん、アンケートの中にすごくおもしろいアイデアがあったら、採用することもあるんですけど。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。