“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第92回 経営者が今、最もアップデートすべきもの

倉橋さんのXを読んでいると、知識だけじゃなく価値観もアップデートされているなぁと思うんです。海外視察なんかもその一環だと思うんですが、他に意識してやってることはありますか? 例えば新聞を読むとか。

ビジネス書はそれなりに読みます。月に3~4冊くらいかな。最近だと星野リゾートさんの『ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略』という新刊を読みました。

うーん、まぁ最低限は知っておかないと、という感じですね。あとは実際に自分の目で見て体験して知ることが大事かなと。例えば円安だと頭ではわかっていても、日本国内にいるとあまり実感が湧かないじゃないですか。

そうそう。「1万円が5000円になった」と言われても実感がない。でも海外に行ったら、以前は1000円で買えていたものが2000~3000円になってたりするんです。その国で働く人の見た目もなんだか裕福になっている。

でもそういう感覚こそ大事だと思うんです。例えば電車に乗ったら乗客を見て「インフレじゃなくなってるな」と感じられるかどうか。外国でビジネスするなら「これから所得が上がっていく人たち」をターゲットにできるけど、日本でビジネスするならその逆になる。

日本で働いてる方が裕福なイメージがありましたけど、もう今はそんなことないんでしょうね。先日も東南アジアから帰国した友人とお寿司屋さんに行ったんです。そしたら「円安で大変だろうから、出しますよ」なんて言われちゃって。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。