こんにちは。円道一樹です。大久保圭太の財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~。大久保先生、本日もよろしくお願いいたします。
お願いしまぁす……
やっぱ暗いな(笑)
え?なんだろうね。暗いよ?いつも。出だしは暗いよ(笑)
そうですね。徐々に上がっていくタイプですからね。
そうそう。スロースターターだからね。
根暗ですしね。
えっ?何?
根暗ですし。
なんで知ってんの?(笑)なんで知ってんの?
いやいや、5年もお付き合いありますからね。
いやさ、根暗だからGoogle Homeを買って遊ぼうと思ったんだけどさ。
よくこの話でそれ出てきますね(笑)買ったんですか?Google Home。
半年ぐらい前からあるんだけどさ、聞くのは今日の気温だけなんだよね、天気とね。「千代田区の気温は15度です」って言って、「暑いね」とか「寒いね」って言うと「わかりません」って言われるんだよ(笑)
へこむ、それ(笑)
ぜんぜん会話になんねえなと思って。
それ傷つくわ(笑)
傷つくけど、あれだよね、逆に使い方によってはさ、Google Homeがありゃいい話しかしてない人もいるよね。「今日は暑いね」って言ったら、「何度です」って言われちゃったらさ、もうそれ以外ないもんね(笑)
たしかに(笑)
「雨降ってる?」とか、そういう会話するやん?日常で。でも、それをGoogleが「何パーセントです」って答えるでしょ。人の会話って、やっぱいらなくなるよね。
たしかにね。そうか、ファクトベースでしか返ってこないんだ。
:そうそう。「そういうことじゃなくて」みたいなね。要は「暑いね」って「あなたの主観です」ってことでしょ?(笑)
(笑)
世知辛い世の中になったなと思って。
いやあ、ファクトフルネスじゃないですか。
だよね。「ホモ・デウス」は面白かったよ、ホモデウス。
あ、読みました?
読んだ読んだ。連休で暇だから。
ホモサピエンスの次出たやつですよね、イスラエル人か何かの学者の。
そうそう。
あれ、上下巻読んだんですか?
読んだ。
結構ありますよね、あれ(笑)
結構あった。だから、ほら、ゴールデンウィークとかしか読めないじゃん。
たしかに。すげえな、あれ読んだんですね。
読んだけど、酒飲みながら読んでるから要所要所抜けてて、よくわかってない(笑)
覚えてないんじゃないですか(笑)
覚えてる覚えてる。人はデータに支配される。
あれってどういう本なんです?「サピエンス全史」って、人類の、どういうふうに生まれ、国家とかもどういうふうにできてきたかみたな、そういう長い歴史として紐解いていくじゃないですか。
その歴史を踏まえて人類がどうなっていくのかっていう。
今後?
今後。今後だけど、結構未来なんだ、これ。過去の振り返りも多いよ。たとえばキリスト教に支配されてたのが人類至上主義に変わってきてて、それが「人とは何なのか」みたいな、「意識とは」みたいな。
へぇ。面白そうですね。
「意識と知能は完全に切り離せる」みたいな、そういうときに人とは、心の研究がぜんぜん進んでないみたい話が。
へぇ。
「人は結局アルゴリズムでしかない」みたいな話だよ。
人は?
そう。
そう定義されるんですか?
生物はアルゴリズムでしかなくて……と定義せざるを得ない可能性もあるというか。
ああ、なるほど。
たしかにねっていう。怒ったからやってるっていう、怒ったのは何のためなのかっていったら、心の解明がされてないから、要するに反応としてやってるだけじゃないかっていう。そうすると、アルゴリズムで動いてるだけだろうと。だから、生物科学と、みたいなね。
でも、そうですよね。人間の遺伝子だってDNAというプログラムですんで。
そうそう。結局プログラムなんだから、みたいなね。すげえ考えさせられた。
何すか、やっぱオンライン収録だと、ちょっといつもと違う入りになりますね。大久保先生の真面目がバレる。
(笑)
普段の会話になってる。
たしかにね。普段の会話になってるね。ポッドキャストがどうでもいいこと言ってるみたいな話。
いかにいろいろ面白く事前に準備してるかがわかる。
(笑)いや、読んだほうがいいっすよ。
ホモサピエンス。
この話続けててもしょうがないよ。要は人類は飢饉とか戦争に打ち勝ったわけじゃん。なんないけど、それは要はマイナスをゼロした戦いだけど、マイナスがゼロになったら、今度ゼロをプラスにしていくから、そうすると際限がないよねっていう。神の仕業でしかないし、死と戦うしかないっていう。
死ですもんね、戦争。
死なないようにどうしていくかっていう。
うん。
でも、それをアップグレードできる一部の人間は神になって、一般大衆が取り残されるんじゃないかみたいな。まあ、たしかにねっていう。結構深い洞察だよね。そうならないでほしいために書いてるみたいな話なんだけど、前提としては。ただ、歴史学の観点から見ると、そうなる可能性は高いよねっていう。それでいいんですか?っていう啓蒙書みたいな感じ。
へぇ~。
そんなにしゃべっちゃっていいんだっけ(笑)
読まなくてもよさそうなぐらいわかりましたけど。
いや、それ、営業妨害的になっちゃうから。ぜひ。いや、ホント面白かった。
最近、なんか、ちゃんと本読んでますね。
そう、本読んでるの。
(笑)さあ、最近、5分以上いくと怒られますので。
(笑)そうですね、はい。そうなの?誰に怒られるの?俺に?
いや違う、他の番組で。5分超えると「ちゃんと司会しろよ」って(笑)
(笑)
監視がありますので、しっかりいきたいと思います。で、今日はちょっと長いんですけども、イラストレーターの女性の方からご質問が来ております。結構面白い内容なので、いきたいと思いますね。大久保先生、円道さん、こんにちは。毎週楽しみに拝聴しております。大久保先生の忖度のない攻撃力と、円道さんの華麗なまとめ芸についていつも感服しております。私は2年半前に公認会計士からフリーのイラストレーターに転身した絵描きおばさんです。
すげえな。会計士から?
すごいっすね。会計士になれちゃってる時点ですごいですけど。
すごいね。
もともと会計士になったのは、親への仕送り月15万近くだったので、親が年金受給を開始し、仕送り額が下がった月5万円タイミングで、自分がやりたいことをやろうと思い立ちました。
えらいね。
幼い頃から絵が好きだったというだけで、まったく土台はなかったのですが、ありがたいことに、転身当初からパンフレットやチラシ、ロゴ、MVのイラスト、絵描きの挿絵など、いろいろなお仕事をいただいて、ここまでやってまいりました。悩んでいるのは価格交渉についてです。この2年半、経験もつてもない中、お仕事をいただけることがものすごくうれしくて、また、自分の勉強のためという思いもあり、かなり安い価格で引き受けてやってまいりました。時給に直すと数十円数百円のレベルです。会計士時代の貯蓄があったために何とかやってこれましたが、この先状況が続くと、数年後にはアルバイトを掛け持ちするしかなくなりそうな気配です。これではまずいと、本来いただきたいと思う価格を、根拠、工数と単価とともに提示したことがあるのですが、その結果ロストしてしまうということが何回か続きました。よろこんでくださる方の中には、規模が小さく、いままで私に依頼するまでデザインにお金をかけてこれなかった会社もあり、予算を超えた支出は難しいようです。そんな中、今後どうやって本来いただきたい価格に近づけるか悩んでいます。突然アップさせるより、ソフトランディングのほうがよいのでしょうか?大久保先生が独立されたときの経験などを踏まえてアドバイスいただけるとありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。ということですね。イラストレーターとしての活動のインスタアカウントまで教えてくださって、ちょっと、これ、見たんですけど、すごい可愛い絵を描かれていて。
あ、これ?
普通にこういう世界の素人からすると「めっちゃうめえな」みたいな感じですよ。これで会計士かと思うとゾクッとしますけどね。
ああ、やっぱそうだよね。イラストとかデザインとかって、お金がわかんないもんね。言い値の世界じゃない?
なかなか値がつかない世界ですからね。
そうそう。でもさ、ちょっとズレるかもしれない、クラウドソーシングでパワポとかつくるの依頼したんだよね。パワーポイントの、俺がつくった汚ったねえやつをさ、整えてもらうのはプロのほうがいいかなと思って。相場より高く出したのよ。すげえ安いから相場が。そしたらさ、「高すぎますけど」っていうコメント入ったりさ。
自分たちの仕事を下げちゃうんですか?
下げちゃうというか、「相場よりすごい高いんですけど、何かあるんじゃないか」みたいな。
あ、そういう感じ。
そう、そのへんの価値観だよね。要は何が言いたいかって、クラウドソーシングとかって相当安く使われてるじゃん、労働力が。
いや、ホントそうですね。
それに近いような感じにもなっちゃうのかなとか思ったりもするんだけど。あとは、「独立も踏まえて」って言われてるからあれだけど、やっぱ僕らみたいな会計人というか、税理士の単価もあってないようなもんだから、正直、いくらでやろうと思ったってやれちゃうんだけどね。月1万円だっていいだろうしね、もし何もしてないならさ。で、食えるじゃん。自宅でやってりゃさ、1万円入ってきたらいいメシ食えると思うので、やれちゃうから。で、それでどんどん取ってくと、今度絶対苦しくなるからね。俺がやったときは、はじめ下げなかったから。っていうか、そもそもコンサル会社の単価で考えてたので、あんまりローカル会計事務所の……
ローカル会計事務所の平均相場って、ある程度決まっちゃってるじゃないですか。
それははじめから頭になかったから。だから、戦略としてそんなに大きくやるつもりもなかったから。たとえば、極端に言ったら月20万の会社10社だったら2,000万稼げるじゃん、家でやって。それでいいじゃんっていうぐらいの単純な発想だったから。逆に、細かい、月1万2万とかだって、まあ、それが悪いとは言わないけどね、そういう戦略で安く回せるならいいけど、俺にはそういうスキルがないから。そういうのを簡単に回していくっていうスキルはないじゃん。絶対安く取ってもやっちゃうんだよ。うちの子たちもそれ見てるから、やってあげちゃうから、うち、採算悪いんだと思うんだけどさ。安く取っても結局やっちゃうんだよね。だからって「知りません」とは言えないじゃない。
たしかにね。
っていうのを考えて価格設定してるから、安心料もあって、他よりも高いけど、そのかわり何かあったときにはバリ戦うわけで。まあ戦ったり、戦わなかったりだけど、助けようとするわけだからさ。っていうのをお客さんに伝えられてるから取れてると思うから、特にアート的なものは難しいけど、逆に価格があってなければ高く取るしかないんだろうしね。ただ、根拠が工数×単価だとさ、ちょっとこれは議論あると思うんだけど、コンサル会社でも工数×単価でやってたけど、「単価なんでそうなの?」とか「工数もっと減らせんじゃねえの?」とか言われるよね。だから、俺は言わないなっていう感ははする。
エンジニアとかと同じような感じになりますよね。
そう。もう顧問料とかいらないと思うんだけどさ、税務とかってさ。でも、作業料はあるじゃん?作業は。だから、作業は工数×単価だと思うよ。「時給1,500円の子使ってんだから単価2,000円です」って、それはどう考えても根拠あるじゃん。「これは3時間かかるんですよ。それ嫌だったらご自身でやってください」って言えばいいじゃん。「そっちの会社でやったら価格下がるよ」っていうような、何ていうかな、誰でもできるようなことはそうだけど。工数×単価って言っちゃうと、なかなか難しいと思うよ。だから「いくらです」って言っちゃったほうがいいと思うしね。
なるほどね。これ、先ほどおっしゃった独立したときに、たとえば20万で10社だったら2,000万じゃんっていう話で、あそこ1つ論点あるなと思ったのは、いったん「まず、いくら欲しいんですか」って決めるっていうのをしない独立って多くないですか?
多い多い。
そこ決めないと。
さすが。出口戦略の話ですか?(笑)でも、そうそう、「食えたらいいじゃないですか」みたいの多いよね。
そうそう。
だから、これはやっぱあれなんですよ、近代が生んだ人間至上主義のね……
いやいや、何?解決したんですか?
ホモ・デウスで解決したの、それ。なんでかって、成長は善だっていう前提条件があるから。経済成長してるから世界がよくなってきてる。それは事実なんだけど、要するに資本主義の中での人間至上主義だと、大きくなっていくことがいいことなんで、そうすると、売上を当たり前に俺ら思うじゃん?最近、出口とかいろんなこと考えてるから、それがいま時代として変わってきてるから、「そんなに稼がなくていいんだよ」とか「そんなに企業大きくしなくていいんじゃないの?」っていう人たちも出てきてるけど、基本的には売上でかいほうが偉いみたいな、なんか、ちょっとまだあるじゃない?
ぜんぜんあります。
それはやっぱ近代が歩んできた歴史なんだよ。何の話だこれ(笑)
それ自体がいい悪いじゃなくて、その前提条件。
そういう宗教なんだよね、だから。近代という宗教がそうさせているという。
まあ、でも、キャピタリズムのイズムってそこですもんね。
そうだね。何話まで聞いてこれしてきたんだろうね。
そうですよね。
そこと、あとは、こういうのって権威付けじゃないの?結局。ブランディングというか。
いやぁ、そうですね。たしかに。
何やってるとか。ちょっとずるいけど、たとえば僕らもお客さんにもちろん許可とるけど、どういうとこでやってるとかでしか示せないよね、僕らの力って。
ああ、なるほどね。「やったところが上場した」とかね。
そうそう。そういうので「ああ、すげえ」って思わないと、それ以外の紹介ってなかなかヒットしないよね。現場の実務みたいな人はわかるんだろうけど。特に作品の場合はさ、アート的な感性が……まあ、わかんないよ、この人のがそうなのかどうかもぜんぜんわかんないしさ、だけど、「どこで使われてる」とかさ、結局そこに尽きると、いま思っちゃってて。
まあ、でも、ブランドってそこですもんね。
そうだよね。そこすげえ安くとって、ブランディングちゃんと自分でして、時給に直すと数万円の仕事にしちゃえばいいんだと思うんだけど。あとは、会計士であるっていうこと、すごい武器だと思うんで。
たしかにね。
ね。だから、計算され尽くされた何かみたいな、ホントはウソだけどさ(笑)そういうのをやりながら。あと、現実的な話をすればさ、監査のバイトって時給何万円ももらえるから、たしか、何万円?まあ、高いわけよ、何万円じゃないか、1日働いても何万円になるから、それをやってブランディングする時間軸稼いだら?と思うんだよね。だって、ゼロ円でやれる背景がある人って強くない?
ゼロ円でやられた怖さってありますしね。
ね。
どんどん積み重なっていくじゃないですか、信頼。
そうそう。タダより高いものはないからね。で、何かのつながりで、そういうところでブランディングをやり切って、ドンって出しちゃったらいいんじゃない?って気がする。
面白いですね。公認会計士のほうで時間軸使って。
そうそう。
イラストレーターの仕事のほうは価値付けをどんどんそれで無料とかでしながらしてって、あるタイミングでドンと出ると。
そういうのが、もしやるなら。
それはさすがっすね。なるほど。
詐欺師だからね(笑)
いやいや、いまのは面白いっすね。
最悪、でも、会計士のほうの監査のバイトでも当面は食えるんだろうし。ただ、やっぱり士業とか会計の人が思いがちな、時給とか、そういう発想じゃないほうがいいと思うんですよね。この間、士業の集まってる、ずいぶん前に、セミナーみたいのをさ、何十万かのだよ、でさ、そういうのを受けたらさ、普通の経営者はね、それ以上の利益出そうと思うわけじゃない?でも、税理士の人たちが「1時間いくらだから安いです」とか言ってんのよ。いや、俺、「時間短いほうがいいけど」と思うんだけど。
なるほどね。セミナー参加の意味づけね。
そうそう。1時間あたりどうとか。
はい。
なんで当座借越なんだろうね。
時間の話じゃなくて。
そうそう。学校だと思ってんのよ。授業、1コマいくらみたいなさ。回収でしょ?事業はって思うじゃん。そういう戦略を立ててやればいいんじゃないかな。だから、時給って話もたぶん。あえて言ったら時給の話をしてんだろうけど、工数×単価じゃないよねっていう感じはするよね、イラストは。
なるほどね。たしかに、いまの大久保先生のやり方をとれば、逆に言うと、やりたくない仕事はやらなくていいですもんね。やりたいとこだけタダでやって、ブランドを上げてって。
そうそう。だって、やりたいことをやるためにイラストレーターになったんだから、やりたいことをやりゃいいんだよ。
そうだわ。そうおっしゃってましたね、この方も。さすが、忖度のない攻撃力いただきました。
そうか?(笑)攻撃はしていないよ。
してないか(笑)やさしめの。というわけで回答してまいりましたが、ぜひ頑張っていただいて、将来、面白いようなリソース持ってる方ですからね、ぜひ応援したいなと思いますので、また何かありましたら。
売り込めばいいのにね。
大久保先生の絵でも描いて送ってくださったら。
俺のは嫌だ(笑)こんな可愛くなったら嫌だ、俺。合わねえだろ、一番合わねえだろ、これ(笑)
これ、でも見たいわ。「私には大久保先生こう見えました」みたいな(笑)
(笑)……お待ちしてます。
お待ちしてるのかい(笑)冗談ですが、ぜひ頑張っていただきたいなと思います。というわけで、本日もありがとうございました。
ありがとうございまーす。