第114回 「天職」に出逢う方法

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/ 「天職」に出逢う方法

某大手メーカー「2年目社員研修」での出来事。

新卒入社2年目と言えば、「今は異常事態だ!」と言われながら入社式を迎え、その異常さが推進させたリモートワークなどの多様な働き方が、「これからは当たり前だ!」などと言われ、戸惑いながらも勤しんでいる世代のようで、30名の受講生皆がコロナ禍における“周囲との関わりの難しさ”を口にしていました。

そんな研修の最後に、人事担当役員から講話をいただいたのですが、

・相手に好かれようと思わないで、先ずは自分から好きになってほしい

・自分の仕事を天職だと信じてほしい

・「天知る、地知る、人知る」というが、学校を出て、1、2年程度の経験で得た考えに固執することなく、上司・先輩の経験から得た助言を活かしてほしい

そんなメッセージでした。

役員さんの思いは、

・自らが好きになったからと言って、全ての相手が好きになってくれることはないが、主体性、自分事を大切にしてほしい

・自らの置かれた場所を天職と信じ、周囲の先輩たちと積極的に関わり、成長してほしい

だったのでは?

と高松は推測したのですが、

「今の気持ちを感じたまま、率直に記してくださいね」と人事部から配られた無記名のアンケートには、、

「天職と信じろ」だけが経営陣からのメッセージであるのなら、もはや「転職したいわ」と感じてしまう、、

に近いニュアンスで記載した方が6名ほど。

今の若手世代は「理解不能」と感じる方もいるでしょうし、若手世代は「率直な意見を届けてくれる」とも捉えられます。

受け取り方は、それぞれですよね。

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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