このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/歴史を読み解け
某大手さんにて「新入社員座談会」なる取組みに同席させていただきました。
本社を事務局として、オンラインで、国内外各地のマネジメント層とをつなぐ「対話の場」であり、配属前の最終日に、新入社員の背中を押して現場に送り出す、「幹部からのエール贈り」みたいな位置づけとのこと。
世界中でマネジメントを司る方々ですから、「仕事への想い」や「自職場や自社の魅力」「自身のやらかし体験」などを、ユーモアたっぷりに伝えていらっしゃいました。
幹部との場に緊張な面持ちだった新人たちでしたが、たちまちにして、明るくまぶしいものへと表情を変えていました。
そんななか、高松の隣にいた某部門長Aさんが「現法立ち上げ時に、対話をしてくれたひとりひとりこそが、私に“多様なモノの見方、考え方”を植え付けてくれました。最も有益な経験で財産だと思っています」と、かつての「海外勤務時代時の学び」についての質問にお答えしていたのです。
高松だけでなく、多くの新人さんも「素敵な方だな」、ときっと感じていたであろう、その時に、、
「そんな風に時間ばかりかけちゃってたから、オーストラリアからすぐに本社に戻ることなく、インドネシアでも3年過ごすことになっちまったんだよ」「まったく無駄な時間をすごしやがってよぉ」と、Aさんの隣にいた強面な役員●●さんのツッコミが聞こえてきたのです。。
その声はハッキリとオンラインにも乗っており、、やや曇った表情に変わった新人さんがいる、その場で、A部門長は。。
「おっしゃる通り。●●さんが期待してくれていたのに、少し時間をかけすぎてしまいましたね」
「新人の皆さん。どこで何が起こるかわからない。いつも危険と隣り合わせなのが、人生であり、ビジネスなのかもしれませんね」
「いま、私の近くにはウチで最も危険だと言われている●●さんがいます。口は悪いし、顔も怖いけど、部下を信じて期待をかけてくれる、ホントは優しい人なんですよw」
「ねっ。●●さんw」
と、笑顔で応えるのです。
「www」
二人で笑い合う姿は高松には自然に映りました。
役員と部門長。その奥にある二人の歴史を想像することもできず、「カタブツで旧い価値観のベテランだな」と片付けてしまうところでした。
「人に歴史あり」それらを読み解くことこそが、大手さんとのお付き合いで大切なことのひとつ。
再確認できた出来事でしたが、、
「二人の時にやってくれや、、」とも感じたタカマツでしたw