第178回 お口にまつわるエトセトラ

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/お口にまつわるエトセトラ

某有名大手さんにて、「ダイバーシティ&インクルージョン」について相談をいただきました。

が、

なかなかに印象深い機会となりました。。

50代半ばと思しき部長さんが、

「ウチは、業界では比較的早くから『D&I』には取り組んでいるんです」

「ダイバーシティだけ叫んで、『多様性理解』を目指そうとしても、うまくいきづらいじゃないですか」

「やっぱり、インクルージョンまで含めて『受容性』を高めていく取り組みにしていかないと難しいですよね」

と、何やら「最もらしいお話」をしてくださいます。

確かに、

「多様な人材それぞれに、その能力を発揮してもらうには、おっしゃる通りですね」と返す高松に、

「ところで、世の中的には、今年の新人ってどうですか?」

「ウチは今年はすごい元気が良くって良い人材が集まっているんですよ」

と、語り出す部長さん。

「ここ数年は、飲み会とか大っぴらにできなかったじゃないですか」

「今年は、新人研修の間、2週間、ほぼ毎日、私が全員飲みに連れて行ってあげたんですよ」

「やっぱり、飲みがないとダメですねぇ」

酒席、宴席、懇親会の場が大好きな高松ですが、否定も肯定もせずに、次の言葉を待っていますと。。

「去年、一昨年の新人なんて、全く顔と名前が一致しないですもん」

「飲み会もなけりゃ、オンラインでも顔はマスクで隠れてるし、、」

「で、最近になって、マスクとるようになって」

「なんだよ、そんな顔だったのか、履歴書の写真と全然違うよな、ってのがいっぱいいるんですよねww」

「男はまあいいけど、女性は大変ですよねww」

と、数名の部下が同席している場で、楽しそうに話すのです。。

続けて、

「人の表情は、目が大事、と聞かされていたけど、
当たり前だけど、口や鼻も含めての表情があるんですよね」

「それにしても女性は全く違う人間になってしまうから、ほんと大変ですねww」

とそれはそれは楽しそうに語ってくださいました。

同席している方々のご表情からは

「はぁ?男もな。いやお前がしんどいわ、、」

との感情がワタクシには読み取れました。。

「目は口ほどにモノを言う」「口は災いのもと」「開いた口が塞がらない」、、

そんなことわざが頭に浮かびまくった出来事でしたとさ。。
 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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