その168「視野を広げれば、日本の魅力がトイレにあることに気づける!?」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「視野を広げれば、日本の魅力がトイレにあることに気づける!?」

仕事で出張ってありますよね?

僕は昔から「出張」って結構好きなんです。
20歳の頃、アパレルで働き始めて、出退店のために全国色んなところに出張してきました。
ビジネスホテルやマンスリーマンションなんかに滞在してね。
知らない土地に行って、仕事&生活するのにワクワクしたものです。

でも、一方で嫌いな人もいるようで、先日、弊社のスタッフに海外出張(フィリピン法人があるので)をお願いしたら・・・

・トイレが不衛生
・1週間は長い

・・・という理由から「嫌だ」って言われました。
出張好きな僕からしたら「えー!」ですよ。
と言うか、出張って業務命令なので、そんなカジュアルに拒否するんだ!?ってことで、さらなる衝撃を受けましたよ。
だって、営業担当者に「新サービスの営業をしてきてください」と伝えて、「嫌です」って返ってくるようなものじゃないですかw

ところでなんですが、皆さん、「トイレが不衛生」という理由についてどう思いますか?
海外旅行によく行く方ならご存知かと思いますが、日本のトイレ事情は世界で最高レベルだと思いません?
だから、そのスタッフからこの発言を聞いたとき、「そうか、他所をあんまり知らないんだ」って思ったんです。

日本人のパスポートはビザ無しで入国できる国が多くて、世界最強のパスポートと言われています。
ところが、そんな最強パスポートがありながら、(2019年のデータですが)海外旅行者数ランキングでは14位と中途半端な順位なんですよね。
どうやら、日本人のパスポート保有率は四人に一人程度と結構少なくて、海外に出る人自体がそう多くないようですね。寂しいことですが。
実際、弊社の社員さんの中にも卒業旅行、新婚旅行を最後に海外旅行に行ったことがない、という人も少なくありませんから。

さて、トイレの話に戻りますね。←何の話をしてるんだろう・・・(汗)

海外のトイレでも、きれいなトイレはあります。
ところが、民度低めな!?エリアにあるショッピングモールや、ちょっと治安の悪い夜の繁華街にあるような飲食店のトイレはどうでしょうか?
便座が破壊されていたり、なぜこんなに水浸しなんだ!?ってくらいビチャビチャだったりしませんか!?(苦笑)
もちろんトイレットペーパーなんてありませんしね。
日本にそんなトイレはそうそうありません。
こうした下限でのレベルが高いのが、日本のトイレなのです!
こうした事情を知らずに、日本のトイレを基準に考えて、「トイレが不衛生な国は行けない」ってことになると・・・選択肢(活動範囲)はかなり限られてしまいますよね(汗)
だって、清潔な国で有名なシンガポールも、ホーカー(フードコートみたいな場所)のトイレは日本基準では不衛生って感じる人も多いでしょうしね。

日本を基準に考えるのは素晴らしいですが、唯一絶対的なものさしとしては随分偏っていますよね。
良くも悪くも、その偏り、歪さに気づくためにも、視野を広くしないとって思いました。

ただ、この日本のトイレクオリティの維持も、困難になっていくと思います。
例えば、いまは、公共トイレにも行政サービスが行き届いていますが、今後、日本の財政状況は悪くなる一方でしょうから、その維持は困難になりますよね。
世界最高のトイレクオリティの日本も陥落する日は近いと、僕は覚悟していますよ。

まぁ・・・トイレからも学べるってことを示したかった、そんな記事かな・・・

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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