ネットの履歴書
第2回『見極めるべき人材』

株式会社ソルナが開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第2回『見極めるべき人材』

 

安田

14%ってことでしたよね。すぐキレちゃう人とか、ネットで問題を起こしそうな人。

三澤

はい。

安田

その14%をきちんと見抜いて排除しておけば、ネットの問題なんかもすごく少なくなると。

三澤

そういうことです。

安田

やっぱり、辞めた社員が書いてる割合って、多いんですか?

三澤

中にいた人が書くパターンが圧倒的に多いです。

安田

元社員が書くと、問題も大きくなるんですか?

三澤

なりますね。嘘の中に一部本当のことも混ぜたり、中の人じゃないと分からないような情報も混ざってるので。より信ぴょう性が高い。

安田

ネットで見た人が信じてしまう?

三澤

信じて、広めてしまいます。結果的に、事実じゃない情報がどんどん広がっていく。

安田

だからこそ「書き込む可能性の高い人間」を、入口で見抜いておく。

三澤

もうひとつの大きな目的は「本当に犯罪を犯していないか」ってところ。

安田

本当の犯罪?

三澤

たとえば繰り返しがちな犯罪で、わいせつ関係だったりとか、痴漢だったりとか。

安田

結構見つかるんですか?

三澤

これだけの件数調べてると、やっぱり一定数出てくるわけです。特に塾の先生とか、学校の先生とか、子どもさんと関わるお仕事。

安田

え!それってマズくないですか?

三澤

かなりマズイですね。

安田

たとえば塾や学校って、すでに雇ってる先生の中に、危ない人が混じってたりしないんですか?

三澤

実はかなり混じってるんですよ。

安田

それは大問題ですよね?

三澤

そういう人が「いる」ってことも問題ですし、そういう人を「雇った」という責任問題も大きい。

安田

なぜ、ちゃんと調べないんだと?

三澤

はい。今はネットでいろんな調べ方をすれば出てくるので、何かあった場合に親御さんに説明がつかない。

安田

じゃあ、見つかった場合はすぐに辞めさせるんですか?

三澤

いや、すでに雇っている場合は慎重な対応が必要です。

安田

なんか、そういう人って逆恨みしそうですもんね。

三澤

そうなんです。だから、少し遠ざけた部署に配置するとか。人の目が届く所でしか子どもさんと接点もたないようにするとか。

安田

やっぱり大事なのは、採用する前に見抜くことですね。

三澤

はい。わいせつ関係だけではなくて、経理とかの「横領」などもよくある話です。

安田

確かに、経理は怖いですね。

三澤

意外と多いのが、広告担当の広告費の詐取というか、一部横領とか。

安田

バックマージンもらってたりとか?

三澤

バックマージンもありますし、本当の横領っていうのもあります。

安田

それは明確な犯罪ですよね?

三澤

実際に逮捕された人が何年か経って転職をしたり、マーケティング部長候補として履歴書を持ってきたっていうケースもあります。

安田

知らずに採用してしまうケースも?

三澤

知らずに、また同じような仕事に就けてしまうケースもあります。危険度はかなり高いです。

安田

そう言えば私も、人事の人にバックマージンを要求されたことがあります。

三澤

ワイキューブ時代ですか?

安田

はい。まだ無名だったころ。

三澤

遠回しに要求されたんですか?

安田

いえ。ストレートに「その分、上乗せして払うから戻せ」って言われました。

三澤

すごいですね。

安田

はい。で、断ったんですけど、すごく驚かれて。「え、なんで断るんですか?御社は1円も損しないじゃないですか」みたいな。

三澤

こっちが驚きますよね。

安田

まさに。「今まで来た業者は、みんな払ってたのか!」って、こっちが驚きました。

三澤

でも、そういう人って、いつの時代も必ず一定数いるんですよ。

安田

実際に塾で調べたことがあるんですよね?何人ぐらい調査されたんでしたっけ?

三澤

今いる社員さんを3,000名ぐらい調べました。

安田

元犯罪者とかも、出てきちゃったんですか?

三澤

元犯罪者や、ネットで変なことを言ってる人とか、軽いのだと「会社に内緒で副業をやってた人」とか。全体の17・8パーセントいました。

安田

17・8パーセントって言ったら、534人ですよ。ものすごい数です!

三澤

塾は多かったですね。

安田

それは仕事柄ですか?やっぱり。

三澤

仕事柄だと思いますね。

安田

子どもと接したりする仕事だから?

三澤

そうです。そういう「ちょっと危ない趣向の人」が集まってくるんです。

安田

じゃあ、その塾だけの話じゃないですよね。ほとんどの塾にそういう人が混じってる?

三澤

その塾だけじゃないです。塾のお客様は、中堅から大手さんまで何社もいらっしゃいます。

安田

じゃあ、それらの塾は、今は入口でブロック出来てるんですか?

三澤

はい。先ほどの塾は毎月100名面接してるんですけど、全員の履歴書が送られてきてチェックします。

安田

問題があればそこで発見されると?

三澤

はい。今は「必ずそこを通してからじゃないと採用しません」というフローになっています。

安田

問題があったら、高学歴でも落とすわけですか?

三澤

学歴だけじゃなく、写真の印象も、字の丁寧さとか書いてる内容も、ピカピカの人たちもいるんですよ。

安田

「え!こんな人が」みたいな。

三澤

その通りです。「あれっ?」ってことがあまりにも出てくるので、「これは全員調べておかないと怖い」となりましたね。

安田

自分たちでは調べられないものなんですか?

三澤

人手を割く余裕がないというのもありますし、情報管理の一環で掲示板とかが見れなくなってたり。

安田

なるほど。

三澤

それに、出てきた情報によっては、色眼鏡でその人を見ることになるので。

安田

色眼鏡?どういう意味ですか?

三澤

採用には関係ないけど、すごく変わった趣味だったりとか。LGBTとか。

安田

ああ、なるほど。

三澤

本当にデリケートな情報も出てくるので、人事の方が1人でぜんぶ見て、○か×かだけを現場に戻すようにしてます。

安田

社内で手分けして調べたら、えらいことになりそうですね。

三澤

共有してはいけない情報まで、共有されてしまいます。それにやっぱり、社内で調べるのは限界があります。

安田

技術的な限界ということですか?

三澤

そうです。たとえば同姓同名の人もたくさんいますから、どれが本人の情報なのか特定しないといけない。

安田

偽名を使ってる人とかは、分かるんですか?

三澤

はい。検索して出てくる情報って氷山の一角で、偽名とか、すでに消された情報とか、技術的には拾ってくることができます。

安田

それは素人では無理ですね。もちろん手作業でやってるわけじゃないんですよね?

三澤

ロボットを使います。ただ、ミスが出ないように目視も必要になってきます。

安田

それは大変ですね。

三澤

はい。一定レベルで育成をしないと、目視もなかなか難しいんです。

安田

最近、すき家とかで問題が起こってるじゃないですか。本人はクビ覚悟でやってましたけど、ああいうのは永久に残っていくんですか?

三澤

永久に残ります。

安田

じゃあ、「ネットの履歴書」が普及したら、就職できなくなりますね。

三澤

まあ「そういう人が採用したい」って会社があれば別ですけど。影響のない仕事に就いていただくしかないですね。

安田

本人は自覚ないんでしょうけど、結構致命的ですよね?

三澤

これからの社会では、かなり致命的です。

安田

ネットの履歴書が普及したら、ああいうバカげたことをやる人が減っていくかもしれませんね。

三澤

普及したら、みんなかなり慎重になると思いますよ。

安田

そういう意味では、会社のドクターを超えて「人類ドクター」とも言えますね。

三澤

はい。そういう側面もあります。ただ個人的には、企業に「もっといい採用」をしていただくお手伝いがしたいです。

安田

問題のある人を落とすだけではなく?

三澤

単に悪い人を落とすのではなく、その会社で活躍できるかどうかまで見抜く。

安田

それが出来たら画期的ですね。

三澤

人には隠れた悪い部分だけでなく、隠れた良い部分もあります。だから総合的に人の素の部分を見抜けるツールにしたいです。

・・・次回へ続く・・・

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