庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第77回 庭のリフォームにも高齢化の波?
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最近は「和」と「洋」が融合したお家が増えていて、それに合わせたお庭を作ることが多いそうですね。もう完全な日本庭園を作ることはないんですか?
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お庭だけで200坪くらいはありますね。さらに言えば、ご自宅の隣にも200坪くらいの敷地があって、ゲストハウスのようなギャラリーがあって、絵が展示されているんです。そっちにも池が作られていたりするので……
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ほう、なるほど。飛び石は雰囲気があっていいけれど、高齢になってくると歩くのが大変だと。
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詳細は決まっていませんが、まずはもう少し機能性を高める方向で考えています。とはいえ、機能性だけ考えて作ると風情がなくなってしまうので、飛び石は活かす方向で。それぞれの石をもう少し大きくすれば、かなり歩きやすくなるんじゃないかなと思うんですよね。
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そうですね。古くなった御影石などの古材が最適な気がします。御影石は白や落ち着いた茶色のものもあるので、デザインの一部としても使いやすいですし。
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なるほど。大谷石も雰囲気が合いそうですけど、いかがですか?
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。