「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第95回 BtoBとBtoC、両方をやってみてわかったこと
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中辻さんは今、『マメノキカンパニー』と『コビトベニエ』という全く違う事業の両立をされています。前者はBtoBで後者はBtoCですよね。両方やっていくなかで何か気付いたことってあります?
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お金のことだけを考えたら、やっぱりBtoBのほうが動くお金も大きいし、いろいろとスムーズに物事が進んでいきますね。一方のBtoCは、お客様の反応がダイレクトに自分の耳に入ってくるので、そこがやっていて面白いです。
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いいですねぇ。ただね、実は私もかつて喫茶店でバイトしていたことがあるんですが、めちゃくちゃ忙しくて倒れそうになりながら働いて、1日の売上が15万円とかだったわけですよ。でも社会人になってBtoBの世界を見たら、売上の桁が全然違っていて驚いたんです(笑)。
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そうそう。しかも利益率も高いわけでしょ? それを知ってしまったら、もう二度とBtoCに戻ろうという気はなくなったんですよ(笑)。たぶんベニエ屋さんの月の売上も、BtoBであれば1契約で完全に上回ってしまうんじゃないかと思うんですが…。
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BtoCの醍醐味って、お客様やお店のスタッフや取引先の業者さんなどすごく大勢の人と関われることだと思うんですよ。それこそInstagramのフォロワーさんも含めたら、毎日何百人単位の方々がお店に関わってくれるわけで。
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そうそう。BtoCであれば大勢の人に美味しいものを提供できて、それを食べてくださった方々の幸福度アップに貢献できていると思ったらすごいことだなぁと。そういう想いを味わえるからこそ、BtoCをやり続けられるのかなと思っています。
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そこは基本的に同じだと思います。ちゃんと利益の出る価格で商品やサービスを提供し、利益を出していく。そしてプラスアルファで質の高いものを提供してお客様にご満足いただきリピートしていただく。そういう根本は、BtoBもBtoCも変わらないんじゃないかな。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。