【読むPodcast | ゲリラマーケティング】「見るだけでも価値のある伝統品。なぜ売れなくなって行くのか」2020年3月4日配信

第388回 「見るだけでも価値のある伝統品。なぜ売れなくなって行くのか」
と嘆く質問者さん。
彼が見落としている問題をズバッと突いてみました。
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

えー、結婚を経て、えー、離婚を経て、独身になりました。金子亜佑美です。

安田

安田佳生です。

栃尾

私と亜佑美ちゃん、おそろいですね。

金子

おそろいですね。

栃尾

私も独身になりました。

金子

なりましたね。

栃尾

よろしくお願いします!

金子

よろしくお願いしまーす!

栃尾

はい。30代・農家の方から質問をいただいております。安田様、栃尾様、金子様、スタッフの皆様、こんにちは。

金子

こんにちは!

安田

こんにちは。

栃尾

こんにちは。昨年の夏あたりからこちらの番組に出会い、農作業をしながら、第1回目から順に追わせていただいております。遅くなりましたが、金子様、結婚おめでとうございます。

金子

えっ、ありがとうございまーす!

栃尾

(笑)

安田

もう、でも、別れちゃったと。

金子

そうですね。経て。

栃尾

経て。そうですね。

金子

独身に、経て、なりました。

栃尾

経ないと離婚できないからね。

金子

経ないと離婚にならないですからね。

栃尾

そうだね。今回、私が取り扱ってほしいテーマは、伝統品の必要性についてです。たとえば織物や焼き物や竹細工といった、一昔前は生活の中で需要があったものが、いま現在ではより便利な代替品により必要性を失ってしまったものたちの今後はどうあるべきなのでしょうか?生活に必要でなくても、歴史や文化、目で見るだけでも価値がある品もあると思います。職人だけでなく、素材や風土全体で長年継承してきた技が、いま、各所で担い手がいなくなり、消えてしまうところが出てきています(成功しているところもありますが)。移りゆく時代の中で淘汰してしまうのは必然なのでしょうか。それとも、ただマーケティング力が足りないだけなのでしょうか。お考えをお聞かせいただけたら幸いです。ということです。

安田

はい。ということで。

金子

ということですね。

安田

いきなり離婚の報告から入りましたけど。

栃尾

そうですね(笑)

金子

はい。このたび、私たち2名は、えー。

栃尾

私たち(笑)

安田

なんでまた、そんな同時に。申し合わせたようにって感じですけどね。

金子

申し合わせたような。

安田

偶然ですか?

栃尾

たまたまだと思うんですけど。

金子

たまたまですね。たまたまでしたけど。

栃尾

はい。番組内の“バツ”が結構多めな番組で。

金子

うん。バツ多めな。

安田

あ、たしかに。私もバツイチなんで。足したらバツ3ということに。

金子

バツ3っすね。

安田

へぇ~。じゃあ、「結婚はもうしません」と。

金子

なんでですか?(笑)

安田

またするんですか?

金子

予定はあれですけど。

安田

あれですけど?

金子

あれですけど。

栃尾

したい気持ちはあると。

金子

したい気持ちは、まあ、まあ。

安田

へぇ~。あるんですか?

金子

なくはないです。

安田

へぇ~。なるほどね。はい。

栃尾

安田さんのように、すてきな人と出会えたらいいよね。

金子

いや、ホントですよね。

安田

なんでそんなことわかるんですか?見たこともないのに。

栃尾

お話聞いてればわかりますよぉ(笑)

金子

わかりますよ。幸せじゃないですか!

安田

金子さんだって幸せそうな話してたじゃないですか。

栃尾

たしかに~。

金子

ああ、もう、それは……それは……それはそれですよ。

栃尾

(笑)

安田

(笑)

金子

それはそれ。それはそれ。

栃尾

たしかにね。その後わからないしね。

金子

そーうそう。わかんないな。

安田

だいたい別れる直前までは幸せそうな話するんですよ。木下さんだってそうだったじゃないですか。

栃尾

木下さん?

安田

木下優樹菜さんでしたっけ。

金子

お~。

栃尾

ああ、優樹菜。はいはい。

安田

夫婦で仲よいCM出てて、実は仲悪かったみたいな。

金子

しょうがないっすよ。

安田

しょうがない?

金子

しょうがない。

栃尾

悟った感じ(笑)

金子

はは(笑)しょうがない。うん。

安田

はい。

栃尾

質問に、じゃあ、そろそろいきますか(笑)

安田

はい。いきますか。

金子

いきますか。

安田

伝統品の必要性ね。ま、結婚も伝統品みたいなもんですが。

金子

たしかに!

栃尾

あ、なるほど。伝統的?

金子

い、いらない?ん?

安田

「結婚はいらない」っていう人もいるじゃないですか。ZOZOの前澤さんとかは結婚しない主義だし。

金子

そうですね。

栃尾

そうですね。

安田

でも、何のために結婚するかっていうと、何のためなんですか?

栃尾

何のため?

安田

はい。

金子

あれじゃないですか、緊急オペが必要なときに、家族しか入れないところに入れるからじゃないですか。

安田

なるほど。すごいニッチなとこを突いてきました。

栃尾

(笑)

金子

ニッチなとこ(笑)だって、ほら、何かあったときに。

栃尾

「何かあったとき」っていうのは思うよね。

金子

うん。

安田

だから、つまり、世の中に自分と奥さんと、僕だったら、2人しかいなかったら、結婚なんてべつにする必要ないんですよ。自分たち2人以外の人間に「私たち2人は夫婦である」ということを宣言するためにありますんで。

金子

なるほど。

栃尾

ふーん。なるほど。

安田

かな、って僕は思いましたけど。

栃尾

たしかにね。無人島に2人だったら、べつに結婚しなくても。

金子

ああ、たしかに。

安田

しなくていいですよね。

栃尾

たしかにね。

金子

たしかにたしかに。

安田

ということで。

金子

あ、本日は?

安田

(笑)

栃尾

早い(笑)

安田

「伝統品で、見るだけでも価値があるものがあるじゃないか。廃れていっていいんでしょうか?」ってことですよね。

金子

そうっすね。

栃尾

うん。

安田

僕はどちらかというと伝統品は好きなものがいっぱいあるんですけど。

栃尾

好きそう。

安田

こういう質問をする方には、ぜひ意地悪な質問をしてみたいんですが。

金子

お?

栃尾

えっ、なんだろう。

安田

伝統品じゃないものでも、見るだけでも価値のあるものってあるじゃないですか。

金子

うん。

栃尾

まあ、あります。

安田

その価値はこの人はわかってるんですかね。

金子

お~、なるほど。

安田

よくね、何かにこだわって、たとえば「日本酒ってすごくおいしくて奥が深いのに、売れない」みたいな、最近売れるようになってきましたけど、そういう人に限って、それ以外のものに対する、人がこだわってるものにはあまり興味なかったりするんですよ。

金子

そうですね。

安田

だから、なんで自分がそれがいいと思うのかっていうのと同時に、「他の人が“見るだけで価値がある”って言うものを、なんで自分は興味わかないんだろう」っていうふうに思えば、答えはおのずと明らかになるわけですよ。

栃尾

ふーん。

金子

なるほど。

安田

だって、みんなそうでしょ?自分にとっては一目見るだけでも、たとえば僕なんかはモウセンゴケの展覧会とかあると、関西にまで新幹線に乗って行きたいぐらいですけど、でも、2人は絶対行かないですよね。

金子

絶対行かないです。

安田

ね。

栃尾

たしかにね(笑)

安田

徒歩5分でも行かないですよね、たぶん。

金子

ぜんぜんダメです。変わんないっすね。

栃尾

徒歩5分なら行くかも(笑)

金子

えぇーっ。

安田

(笑)まあ、だからそういうもんであって、伝統品だから見るだけで価値があるなんていうのは、人によって違うわけですよ。

栃尾

うんうん。

金子

うん。たしかに。

安田

じゃあ、「誰にとって見るだけで価値があるの?」ってことですよね。たとえば河原の変な形の石とかだって、石収集家っていうのがいましてね。

金子

えっ!?

安田

いるんですよ。

栃尾

いますいます。めっちゃ重いって、部屋が(笑)

金子

えーっ!

安田

べつに宝石とか、そんなんじゃないですよ。面白い形をした石だってだけで。

金子

マジっすか。

安田

はい。

栃尾

売買するとこがあるみたいですよ(笑)

安田

ありますあります。

金子

えーっ!そうなんだ。

栃尾

「めっちゃ重い」って、ウケる(笑)

安田

いや、でもね、笑いますけど……

栃尾

すいません、ホントに(笑)

安田

「伝統工芸品と一緒にすんな」って、こういう方はよく怒るんですけど、一緒なんですよ、そんなの。

金子

なるほど。

栃尾

へぇ~。その人にとっての価値であると。

安田

伝統工芸であろうが、たとえば古い骨董の器とかもね、「ただ粘土こねて焼いただけじゃないか」というふうにしか見えない人もいるし。たとえばゴルフのドライバーとか、僕、ゴルフなんかしないんで何の興味もないわけですよ。すっごい、パターを1日中愛でて、なで回してる人とかもいるわけで。だから、誰にとってのどういう価値なのかっていうのを、もう1回見直したほうがいいと思うんですよね。

金子

なるほどねぇ。

栃尾

ふーん。

安田

ただ、伝統品って長い歴史があるんで、圧倒的に有利なのは有利なんですよ。

金子

へぇ~、有利なんですね。歴史が?

安田

有利じゃないですか。歴史があるっていうことも売りになるし、それだけ長い間、誰かに支持されてきたっていうことで、母集団とか好きになってもらえる下地みたいなものができてるわけですよ。だから、ポッと出の商品を、たとえばiPhoneとかを、世界中で流行ってますけど、あれを流行らせるよりぜんぜん楽なはずなんですよね。

栃尾

あ~。好きなものを研ぎ澄ませて残ってるはずだから、っていうか。

安田

そうですね。「伝統品だから見る価値がある」っていうのは、どうなんだろうかなっていう感じはしますけどね。ものによるんじゃないのかなって気はしますけど。

金子

ふーん……

栃尾

ふーん……

安田

……なんですか。

栃尾

この方、質問何なんでしたっけ?

金子

何なんでしたっけ?(笑)

安田

質問はですね、「移りゆく時代の中で淘汰していくのは必然なのか。マーケティングが下手なだけなのか」と。

金子

ということは、マーケティングが足りないってことですかね。

安田

まあ、どっちとも言えますよね。本当に必要とされるものじゃなくなって、一目みたいものじゃなくなっちゃってるのかもしれないし、「それはみんながその良さをわかってないだけで、一目見る価値があるんだ」って思うんだったら、その価値を伝える努力はいりますよね。

金子

そっか。なるほどねぇ。

安田

だから、それなりにみなさん努力はしてるんじゃないですかね。もし、仕事として残していきたいんであれば。

金子

うんうん。そうっすね。

栃尾

誰かしらが「すごくいい」と思って、誰かしらが「持っていたい」とか「愛でたい」っていうふうに思っていさえすれば、ちゃんと価値はあるよねっていうことなんですかね。

安田

どうなんでしょうね。まあ、ものによりますよね。でも、正直言って、歴史とか文化とかいったってわかんないじゃないですか。「なんでも鑑定団」に出てきて「本物です」って言われたら本物にになりますけど、本当なのかと。

金子

うん。

栃尾

実際にはわかんないですよね。

安田

わかんないじゃないですか。だから結局は、有名な人が「本物の、いかに価値があるものか」って語ったことに価値があるわけじゃないですか。

栃尾

うんうん。なるほど。

金子

お~。

安田

だって、ニセモノだったとしても、鑑定団の中島さんがうんちくを語れば、価値のあるものになるわけですよ。

栃尾

あ~、なるほど。

金子

なるほど。語る人によるのか。

安田

そりゃそうですよ。

金子

そっか。

安田

だから、いかに、この人がすごいと思ってる、一見するだけでも価値があると思ってる部分を、どう広めて伝えるかっていうことは考えないといけないですよね。

栃尾

ふーん。

金子

ふーん。

安田

はい。ということで、今日は20秒でおまとめを。

栃尾

難しい!(笑)

安田

(笑)

栃尾

伝統品だから価値があるというわけでもないけれど、人がいいと思うものには等しく価値がある、みたいな?

安田

まあ、何らかのよさがあるから伝統品になってると思うんで。

栃尾

ああ、なるほどなるほど。

安田

だから、探せばきっとあると思うんで、ポッと出の商品よりは、ぜんぜん本当はチャンスがあるはずなんで、もう1回きちんとアイデアを練ってみたらいかがでしょうかということで、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2020年3月4日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
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金子亜祐美
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