
いまは会社員時代じゃないですか。だんなが会社員で稼いできて、奥さんが家事全般やるみたいな。まあ、その時代はもう終わりかけてますけど、ちょっと前までは家庭の中の役割分担とは「だんなが出稼ぎ、奥さんが家のこと」っていう、こういうモデルだったんですね。

で、社員がいるときには、やっぱり会社って社員とみんなでつくっていくものなんで、そこに家族っていう、ぜんぜん違う、プライベートな名刺を放り込んじゃうっていうのは、すごくしっくりこなかったんですよ。友達連れてくるとか、家族連れてくるとかね。社員とみんなでつくった「財産」みたいなものなんで、社長のものじゃないんで。だけど、ひとりなんで、いまは。べつにぜんぜん誰にも迷惑かけないし、いいかなと思って。で、奥さんに手伝ってもらいながらやってると、なかなかこれが楽しいわけですよ。

はい。手伝えること、いっぱいあるんで。「じゃあ、こんな商品つくろうか」とか言いながら、旅行しながらそんなことを考えるのもいいし、社員旅行と家族旅行が一緒にできちゃうし。いまは特にネットなんで、すごい商売が始めやすいじゃないですか。

だから、家族でやってると、人を雇うと「ブラック」とかも言われたりもしますけど、残業手当を払うとか払わないとか、そういうのもなくなるし、仕事をやりながら、仕事も子育ても家事も全部ひっくるめて、得意な人が分担していくっていうような。で、家族の誰も得意な人がいないものは外注するみたいな感じでやっていったら、新しい家庭像っていうか、そういうのができるんじゃなかろうかと思ってるんですけど、人生の先輩として栃尾さんの意見を聞きたかったんですが。

だから、発信するのがすごい上手な家族がいたりとか、情報を集めるのがすごい上手な人がいたりとか、デザインできて商品企画できるとか、名前を考えるのが得意とか、いろいろいると思うんですよね。で、家族の中だけで収まらないんだったら、たとえば苦手なことをやってもらうと外注費がいるんで、かわりに隣の家で誰もできないことをやってあげるとかっていうのもあるし、そういう新しい形のファミリービジネスをやる家庭が増えていくんじゃなかろうか、っていうことなんですけど。

そうですね。安田さんが思う、ファミリーなのと、あと、安田さんはよく「縁のある人とお仕事をしたい」っておっしゃっているから、そのお友達とか知り合いの人にお仕事をお願いしたりして一緒にやるっていうのと、何か違いはありますか?

うーん、知り合いがスキルが高いとは限らないんで、仕事の場合だったら最もスキルの高い人に頼みたいっていうのはありますね。自分のホームページをつくるとかだったら友達に頼んでもいいんですけど、お客さんの仕事として受ける場合は、やっぱり「仲いいか、仲悪いか」では頼まないですね。費用対効果が最も高く出せる人にやっぱり頼むのが自分の責任かなと思ってるんで。

「ファミリー」っていう感覚はないです、僕は。お互いのスキルを認め合ってるから一緒に仕事してるだけで、仲いいから一緒にやってるっていう人は……まあ、仲悪かったらやらないんでしょうけど、「仲いい」っていう理由だけで一緒にやることはあり得ないですね。

好きで、仲いいから家族をやってるわけじゃないですか。まあ、仲いいから親子というか、もう、そこで産まれてきたら親子なんですけど。だから、まず人ありきで、じゃあ、この家族でそれぞれ性格の向き・不向きとか特徴があるんで、「俺たち3人とか俺たち4人の特徴を生かして、何か面白い商売やってみようよ」みたいな感じですよ。

いままでだったら、モノをつくるとしたら工場を建てるとか、仕入れるとか、サービス業をやるとしても、お店をつくらなくちゃいけなかったんですけど、そんな先行投資とかリスクを背負わなくても、本当に、たとえば「家にあるものをちょっとみんなで改造して売ってみよう」みたいな、メルカリ的な仕事でもいいし、何でもできちゃうわけなんで。まったく新しい、いままでとは違うファミリービジネスみたいな、「小学生ぐらいの子が商品開発のアイデア出して、すげえ儲かっちゃった」みたいなことがあり得るんじゃないかってことなんですよ。

はい。いまの時代、いろいろ商売をする手段がインターネットによって増えてきて、ファミリービジネスもちっちゃく始められるので、家族でやるのはなかなか時代に合ってるんじゃないでしょうか、という感じですかね。
*本ぺージは、2020年7月27日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。
2件のコメントがあります
安田さん、金子さん、栃尾さんこんにちは。
お三方に以前から聞いてみたかったことを質問します。
一番成功するのはGIVERだけれど、最も失敗するもGIVERである。
そうなんです。
書籍(「GIVE&TAKE 与える人こそ成功する時代」アダム・グラントだったと思う)に、
明確に書かれているというのを知って衝撃を受けました。
成功の定義が問題になるとは思いますが、今ここでは経済的な成功で大丈夫です。
食べていくのは大事だし、「何を食べるのかを選択できる自由」は幸せにつながるので、やはり経済は大事です。
私は失敗するGIVERの傾向があるように思います。
見返りを求めてGIVEするわけではないのですが、
結果を相手に軽くしか受け取ってもらえず、自己犠牲的になってしまう。
(他の人が同じことをやってもそうはならないのに、私は無料の人・安い人みたいな扱い)
つらいので幸せなGIVERになりたいです。
お三方はGIVEの実験室なるものをされていますが、
このあたり、返ってくるGIVEと返ってこないGIVEの違い、
何かお感じになることありませんか?
どうすれば幸せなGIVERになれるでしょう?
ご質問ありがとうございます。回答はポッドキャストにてさせていただきます。