
なんていうんですかね。簡単な例えでいうと、メールを返すのにめっちゃ時間かかるとか、なんていうんですかね、うーん、いっぱいタスクがある中で、どれを優先してやっていけばいいか迷ってるうちに日が暮れる、みたいな。

ビジネス書を出版してる出版社さんって、むかしは他の出版社さんと競合だったわけですよ、どこのを買って読むかっていうね。ところが最近はみなさん本自体を読まなくてスマホでゲームとかするんで、競合他社が出版社じゃなくてスマホのゲーム屋さんとかだったりするというような世の中に変わってきてまして。最近、コロナでいろいろ世の中のイベントとかが止まっちゃったじゃないですか。

たとえばスポーツとかも、いま、大きなイベントがなかなか無観客でばっかりやってるんで、まず、収益がものすごいガタ落ちになっててですね、そして、テレビの放映権とかで結構成り立ってるんですけど、そういうものをだんだんとメディアが払わなくなるんじゃないかって言われてるんですね。

で、なんとなく、いままではやることがなかったから、「本を読む」とか「野球を観る」とか「サッカーを観る」みたいなのがあったんですけども、つまり、多くの人が同じサッカーの試合を観てくれるからあれだけの放映料が入ってきて、トップの選手に何十億とか何百億とかっていう報酬が払えるわけなんですけど、時間ってすべての人に共通して24時間しかないじゃないですか。

たとえば会社っていうのも、給料を払ってある人の8時間をもらってるわけですね。で、プロスポーツなんかも、その時間をもらってスポーツを観てもらうとか、歌を聴いてもらうとか、ゲームしてもらうとか、ビールを飲んでもらうとか、お店に来てもらうとか。すべては個人の24時間の、余暇がない中での時間の取り合いというか。

つまり、時間を売るっていう概念でお金を稼ぐんじゃなくて、たとえば「1,000人の人に毎日15分ずつ、時間を自分のために使ってもらう」とかっていう人のところにお金が集まってくる時代になるんじゃないのかなっていうのが私の予想でして。

とえば人を雇うっていうのもそうですよね。いままではたとえば月20万払って、社員の8時間で、通勤入れたらば10時間とか12時間とかを月20万ぐらいで買ってたわけですけど、個人の時間を取り合うことがビジネスの基本になったらば、もっと高値で買うとこが出てくるんじゃないかなと思うんですね。だから、いろんな個人の時間の奪い合いの時代になるんじゃないのかなと。

エンタメの中に、だから、読書とかゲームとかが入ってきて、たとえば出版社の競合が出版社じゃなくて、ゲーム会社とかディズニーランドとかになるっていうところまではみんなは把握してるんですけど、それがさらに広がって、たとえばスポーツ選手とか居酒屋の店長とかが同じ土俵で戦っているっていうふうにはまだまだ思ってないんですよ、みなさん。

私、ちょっと大きいコミュニティに入ってるんですけど、そこでは本当にみんなメンバーが「今日何かしゃべりまーす」とか、それでZoomのライブみたいなのをやってますね。で、それを1時間とか観るんですよね。ネトフリとか観ないでそれを観るっていう。

まあ、YouTubeなんかも人がガーって何百万人って観てくれれば、それだけでお金になっちゃうわけで、「どうやってマネタイズするの?」っていう前に、まず、やっぱり、「ひとりひとりの時間をどれだけ集めてこれるのか」っていうところがベースになるのかなと。だから、エンタメだけじゃなくて、すべてのビジネス、すべての、ありとあらゆる業界が同じ土俵で個人の時間をどっかで取り合うことになるのかなあという気がしております。

はい。マンガが大好きで、マンガいっぱい購入したんですけど読む暇がなくて。本当に仕事も娯楽のうちだと僕は思ってますし、人と話す時間とか、誰かと食事する時間とか、移動する時間とか、すべてひっくるめて、「何に時間使うか」っていうことを真剣に個人個人が考え出す時代だと思うんで。
*本ぺージは、2020年8月5日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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