こんにちは。安田佳生ろ……のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。
あ、噛みましたね(笑)。
(笑)
えーと、江美さんが今日は噛んだ回です。金子亜佑美でーす。
安田佳生です。
珍しいっすね。
すいませんね、何百回もやってるのに(笑)
(笑)。はーい、では本日のご質問です。美術作家・40代の方からご質問いただいてます。はじめまして。いつも楽しく拝聴しています。以前の放送で、「小学校がいまの社会に求められていることとずいぶんズレてきてしまった」とおっしゃられ、栃尾さんも強く共感されているのを聴いて、それがとても気になっています。私はいずれ小学校向けの造形教室を開こうかと考えているのですが、美術や造形に限らず、学校では習えない、いろいろなことを試せたり遊べたりする場にしたいと考えています。改めて、学校と社会がどうズレてきてしまったのか、また、学校外ではどんなことが学べればよいのか、何かお考えやアイデアがあればお願いいたします。ということです。
はい。じゃあ、子を持つ現役の栃尾さんにまず。
そうですねぇ、えーと……難しい。最近思ったのは、教育って「強制する」みたいな前提になっている、小学校とか中学校、公立のところは特にですね。それが結構問題なのかなって最近は思ってきてまして、造形とか美術教室も、「こういうふうに描きましょう」って先生が教えちゃうケースがあるんですよね、「太陽をここに描きます」とか、「人の顔はここに描きます」とか。で、そういうクラスの絵を見ると、全員があまりにも似てるんですよ。まあまあ上手だけど全員が似ていて、結構気持ち悪いみたいな状況で。「自由に描きなさい」って言う人は、子どもが自由気ままに描いてるから、クオリティもバラバラだけど個性あふれてますよね。そういうほうが長い目で見て、あと、全体的に見て伸びると私は思うので、そういうことが学校に足りないのかなと。
お~。
比べちゃうとか、強制しちゃうとか、「全員で一定のクオリティにしたい」みたいな感じがよくないんじゃないかなと最近は思っています。
なるほど。金子さんはいかがですか?
そうですねえ、競争をさせられるのが苦手だったので、そういうのがなければいいかなとは思いますね。学校と社会のズレ。
うんうん。
うん、学校と社会のズレ……あ、競争ね。
はい、競争。
競争が苦手?ああ、でも、それは僕もありましたね。「“人と比べてどっちが優劣か”っていうのが嫌だ」ってことですよね。
はい。ちょっと、この質問と違うかもですが。
難しいですよね、質問。
はい。
僕は最近、個人の方のフリーランス化の相談とかをよく受けるんで、なんていうんでしょう、「どういう商売したらいいか」みたいなことを考えるときに、小学生時代からの教育のクセがついちゃってるなってよく感じるのは、学校の中で教えることとか評価することって、学科が5つ6つしかないじゃないですか。
うん。
はい。
で、小学生から教える「役に立つ」は、「これを覚えておけば将来仕事ができて、お金稼ぐのに苦労しませんよ」っていうことだと思うんですけれども、つまり「いい会社に入れるよ」とか、そういうことだと思うんですけど、そのスタート時点があまりに偏ってるんで、学校で習うこと以外はお金に直結しないっていうか、仕事にならないっていうふうに思ってる人が多いんですよ。
うん。
うんうん。
学校で一生懸命勉強する以外、たとえば学校だったら音楽とか体育とかもありますけど、運動とか音楽で仕事して稼ごうと思ったら突出して能力が高くないといけないわけなんで、それ以外の人はいわゆる5教科で頑張るしかないよっていう、そういうことを植え付けられてる気がしまして。
うん。
実際にはそれ以外の、その他のことで将来的に自分の職業にするっていうことはいくらでもできるんですけれども、なんていうか、本当にいま、「すでに世の中でお金になっていること以外は仕事じゃない」っていうふうに思い込んでる方が多くて、それは学校教育の弊害だなあとすごく感じますね。
なるほど。
そうですね。
だから、基本的に「これやればいい」っていう答えなんていうのはなくてですね、ひとりひとりが自分の好きなこととか、得意なこととか、好奇心をもつことを深掘りしていけるってことがすごい大事で。
うーん。
はい。
つまり、触れるものとか学ぶものを限定しないってことがいちばん重要なんですよね。
うんうん。
いちばん重要?
ええ。だけど限定してるじゃないですか、国語・算数・理科・社会っていう。
めっちゃしてます。
そこがそもそもズレてるかなという気はしますね。
なるほど。
うんうん。
だから、「その他」みたいな授業がやっぱり必要だと思いますけどね。
ふーん。その他?
その他?
はい。特に学校外でやるんだったら。
はぇ~。
はい。あと、それぞれの5教科もぜんぶ分かれてなくて、つながってますよね、本当は。
えーっ。
そうですね。
効率よく学ぶためにぜんぶ分断しちゃっただけで。
えーっ。
たとえば何かひとつのことを勉強したいと思ったときに、そういうのを横断するみたいな考え方も結構ありなのかなとは最近思いましたね。
ダヴィンチは学者であり、絵も描いてましたからね。
へぇ~。
はいはい。そういう、理系であり文系である、みたいな。
はぇ~。はぁー、へぇ~、ははーはーはーはー。はーなるほどー。
(笑)
それいいですねえ。
そういう方たちは頭の中で起承転結ができてて、ものすごい「起」から丁寧に話すんで、えらい長くなっちゃうっていう。
私も文章を書くときに、プログラミングを考えたときのロジカルな考え方っていうのが生きてると思うんですよね。だから、全部そういうのがその人の力になる、みたいなのがわかるといいなと思いますけど。
とはいえ、どんな経験するかっていったら、ハイキングに連れていくとか、旅行に連れていくとか、映画見せるとか、そんなのしか前はなかったじゃないですか。
はい。
でも、いまはYouTubeとかネット環境が整ってるんで、家で本当に好きなように好きなものを見せてあげて、興味もつことを深掘りしてあげるのがいちばんいいと思いますけどね。
うんうん。
なんでもいいと思います、ほんと。
うんうん。
はい。ただ、結構いまの子どもって手を動かすとか、そういうのが少ないと思うので、そういう意味で、やっぱり造形教室っていうのはすごいチャンスだと思いますね。子どもってそういう抽象的なものを取り入れるよりも、たとえば「砂場で砂を触ってわかる」みたいなことがすごい多いので、そういうのは、すぐにはわからないけど、めちゃくちゃその子の力になるんじゃないかなとは思ってます。
うんうんうんうん。
なるほど。
なんか、「子どものときに魚が触れるようになってたらよかったな」と思いました。さばくときに……(笑)
いや、でもそれはわかります。
大人になってからじゃだめなの?(笑)あ、当時ってこと?
さばくのが、いまもちょっと苦手なんですよ。
私、大人になってからできるようになったけど。
あ、ほんとですか。
はい。
3枚おろしとか学校で習ってもいいと思いますよね、ほんとに。
はい、そうですね。なりたいなと思いました。
キャンプの火のおこし方とか。
うん。
それでいけば、たしかに造形教室って、手で何かを触れて形をつくるって、すごくその子の可能性を広げるひとつの……単に何かをつくるだけじゃなくて。
うん。
なんでしょう、感性を鍛える、すごくいい切り口な気がしてきましたね、なんか。
うん。
そうですそうです。めちゃくちゃいいし、めちゃくちゃ可能性あると思います。
お~。
うちの子もやってました。
えーっ!
へぇ~。
本人がもう面倒くさくなってやめちゃったけど。
ふーん。
またやってもらいたいなと私は思ってますね。
なんていうか、親が教えれないじゃないですか、そういうのって。美術家の人だと教えれるけど、やっぱり専門家に「こうやったら、こういう見方になるよね」とかっていうのを教えてほしいですよね、子どもに。
なるほど。たしかに。
なんか、でも、私が行ってた好きな造形教室は、「教える」というよりも「導く」っていうか、なんていうんですかね、待ってくれたりとか、何でも認めてくれるとか、「うまい」って絶対言わないとか。
あ~いいですね。
なるほど。
「色選び、私は好きだな」とか、そんな感じですね。そういうところがすごい……。
あ~。私も行きたいっす。
いや、それも素敵なんですけど、それだったら親が自分でできちゃうじゃないですか。
あ、そういうことか。
そうでもないですね。
えーっ。
何ができないんでしょうね(笑)。「待ってあげる」って親にはできないのかもしれないです。
やっぱり専門家のちゃんとした視点を持ちながらも、見守ってあげるっていうのが大事なんじゃないですかね。
ああ、まあ、たしかに。たし…
なるほど。
ということで、あの、じっ、時間……時間が来てしまいましたんで、はい。
ごめんなさい(笑)
とりとめのない話になっちゃいましたが。
はい。すいません。
じゃあ、おまとめを5秒でお願いします。
まとめますか。造形教室、ぜひ子どものためにやっていただきたいです。
おー。
まとめになってない(笑)
はい。ということで、本日は以上です。ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
*本ぺージは、2020年11月4日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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