「正社員になれたけど。もうヘトヘトです」【読むPodcast | ゲリラマーケティング】

第529回「正社員になれたけど。もうヘトヘトです」
とお悩みの金子さん。
社員の身体と心のバランスを考えるのは会社の役目だと思います。

栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

ボッチャの区大会の2部部門で優勝しました。金子亜佑美でーす。

安田

安田佳生でーす。

栃尾

すごーい。

安田

なに言ってるのかなと思いまして(笑)ボッチャね。

金子

ボッチャ、はい。

栃尾

ボッチャ、いつの間にやってたの?

金子

やってないんですよ、それが。

栃尾

でも、試合は出るんでしょ?

金子

試合に出させていただいたら優勝しました。

栃尾

すごい。

安田

ふーん、すごいな。

金子

チームですけど、はい、そうなんですよ。ということでですね……

安田

はい。今日は金子さんからのご質問。

金子

いやあ、どうしても、ちょっとねえ、お二人にご意見、アドバイスいただきたいなと思ってるのが1件あって。えー、今年の2月から正社員になりまして。まあ、給料がそれで……

安田

おめでとうございます。

金子

あ、ありがとうございます。給料が安定して、結構安心しちゃってるんですけど、状況的には毎日ヘトヘトで、動く気ならずに帰ってくるので、本来やりたい作品づくりがぜんぜんできてない状況なんですけれども、こういった私の状況や心構えに、なにかアドバイス、ご意見いただければと思って、本日質問させていただきました。

安田

なるほど。えーと、社員だったらば、結構労働法に守られてるはずなんですけどね。

金子

はい。

安田

「1日8時間勤務」とか、残業にしても「月何時間まで」とか、休日もしっかり休むように会社が管理してるはずなんですけど、そこはどうなんですか?

金子

……。

栃尾

……(笑)

金子

が、むずかしいとこでですねー。

安田

残業が多いとか?

金子

残業多いですねー。

安田

休日出勤もあるとか?

金子

ありますねー。

安田

なるほど。それは金子さんの問題とか正社員の問題じゃなく、その会社の問題です。

金子

ははは、そうですね(笑)

安田

はい。その会社がきちんと労働法を守り、スタッフにきちんと休みを取らせ、1日に必要以上に働かせないようにし、っていうことをやらないと、共倒れになっちゃいますね。

金子

そうですねー。いっ…言っときます。

安田

はい。もうね、社員さんのがんばりによって会社の利益が出るとか、社員がもらってる給料とか、その人の立場以上にがんばらないと現場が回らないとかね、「それこそが生きがいだ」みたいに言う人いるけど……

金子

うん、まさに。

安田

もう、そういう時代じゃないし。

金子

うん。

安田

僕はいまの時代のほうが正しいと思いますね。「もらった給料の何倍もがんばるんだ!」みたいなのは、やっぱおかしいですよね、理屈で考えると。

栃尾

うん。

安田

ね。100円しか払ってないのに「3万円のステーキもってこい!」みたいなもんで、無理だろって。

金子

うん。

安田

だから、払った金額に見合う仕事、やってもらった仕事に見合う給料、それが釣り合ってるってことが大事で、それで利益が出ないのは、もう会社が悪い。

金子

なるほどー。

安田

はい。以上!

金子

あ、ありがとうございました(笑)

安田

(笑)どうですか?栃尾先生。

栃尾

会社に申し立てをするっていうことですかね。したほうがいいってことですか?安田さんとしては。

安田

いや、そうじゃなくて、どっちにしろ、たぶんそういう職場は、いまの時代つづかないんで。誰かが労働局にかけ込んだりとか、どっかでどんどんどんどん是正されていく方向にいま動いてて、どうなるかっていうと、サービス残業とかをやめたあとに、「働いてる間に、私はこれだけお金もらわずに残業してました」みたいな裁判が、すっごい増えてるわけですよ。

栃尾

うんうん。

金子

えーっ、そうなんだ。

安田

それで裁判すると、もう99.999パーセント、会社が負けるんですよ。

栃尾

うんうん。

金子

うーん。

安田

ひとりあたり何千万。だから、辞めた人みんなが束になって訴訟を起こしたら、もう何億っていう違約金というか、払ってなかった残業代を払わなくちゃいけないってことになって、これはだから、その間社員が活躍してたかどうかとか、営業なのに売れてたかどうかとか、仕事がんばってたかどうかとか関係ないんですよ。会社が時間を拘束してたら、それはお金を払わなくちゃいけないという、こういうルールなので。

栃尾

うん。

金子

うんうんうん。

安田

だから、いずれ変わると思います、会社が。

金子

あ~すごい。

安田

金子さんがのほほんと待っていれば、変わるか、つぶれるか、どっちかです。

金子

なるほど!ちょっと、じゃあ……

栃尾

亜佑美ちゃんは、もしサービス残業とかしてたら、記録しといたらいいかもしれないよね。

金子

ああ、そうですね。どう記録したらいいですか?

栃尾

メモとかでいいんじゃないんですか?どうなんでしょう、安田さん。

金子

メモでいいんですかね。

安田

いいですいいです。

栃尾

日記みたいな。

安田

うん、日記を自分でパソコンでつけて、「タイムカードを押したけど、それから何時まで仕事して、どういうことをやってました」みたいなことですね。

金子

うーん。

栃尾

とか、「仕事を家に持ち帰って、どれぐらいやりました」とか。

金子

あ~なるほど。そうですね(笑)

栃尾

(笑)

金子

いや、実際自分がなんかするかっていうと、たぶんしないっていうか、記録するぐらいで、訴訟とかっていうのはたぶんないのかなあと、ぼんやり思ってるんですけど。そうかあ。

安田

あのね、昔、ちょっと前に、「消費者金融の払いすぎを取り戻します」みたいなの、あったでしょ?

金子

あ、なんか、よくCM流れてますね。

安田

CM流れてたでしょ?あそこに多くの弁護士さんが行って、「金の鉱脈を掘り当てた」と言われてるんですが、もう過払い金ほとんどなくなってきちゃって、その第2弾が、この「未払い残業」って言われてるんですね。

栃尾

なるほど。

金子

えーっ、そうなんだ!

安田

はい。いま、辞めてから過去3年分にさかのぼって請求できるんですよ。

金子

あ、そうなんですか。

安田

結構莫大な金額なんですよ。

栃尾

うんうん。

金子

ほんとですね。

安田

それを辞めた人みんなが言ってきたら、もう大変なことになるんですね。

栃尾

うんうん。

安田

だから社長にしてみたら、できない社員にも給料を払い、病気で休んでも払ってあげてみたいな、「お互い様でやってきただろ」みたいなのがあるんで、社長もすごい傷つくんですけどね。

栃尾

うん。

金子

うーん。

安田

だけど、これはもうね、しょうがないんですよね、ルールなので。「雇用というのはそういうもんだ」っていうことで、人を雇うときには、やっぱ、それを前提に雇わなくちゃいけないっていう。

金子

ああ、すごいリスクが高いですね。

安田

はい。だからね、雇われるのも、なかなか、ね、いろいろ、業務の指示とか、時間を拘束されてしんどいっていうのはあると思いますけど、まあ、客観的に見ると、雇う側のほうが圧倒的にしんどいと私は思ってますんで、その雇われているポジションを最大限活用したらいいと思います。

栃尾

(笑)

金子

なるほどー(笑)そうですね、たしかに……なんか、そうですねえ……うー……そうですね!「そうですね」しか言ってない(笑)

安田

それを記録しておくっていうことと、もう、業界的にね、いま、ほんとにそのぐらいやらないと利益出ないんで大変なんですけど、とはいえ、それでも待遇が悪いところから人が抜けていっちゃうんで、「なんとか待遇を改善して、社員に無理させなくても利益が出るようにがんばらねばならない」と思ってる経営者が一定数いましてね。まあ、金子さんは、前、「革命を起こして、そういう会社をつくる」って、おっしゃってましたけど。

栃尾

(笑)

金子

うん。

安田

もう実際、そういうことをがんばってやろうとしてる経営者さんはいっぱい出てきてるんで、そういう会社に転職することを考えたらいいと思います。

金子

えーっ!

安田

金子さんだったらば経験もあるし、間違いなく転職できると思うんで。

栃尾

なるほど。

安田

やっぱり、なかで働いてる人が、ほんとにちょっとでも、より社員思いのいい会社に、どんどん転職したほうがいいんですよ。そうすると、経営者も変わらざるをえないんで。

栃尾

ああ、なるほど。

安田

それを我慢しちゃうから変わらないんですよ。

栃尾

うんうんうん。

金子

そっかー。いやあ、スタッフの上司も結構好きな人たちが多いので、なんかこう、はばかられる感情も若干あったりして。

安田

ね。

金子

はい。

安田

それがやっぱね、日本社会の、いまの停滞の大きな原因って言われてて。

金子

なるほど!それかー!なるほどー。

安田

はい。「お互い様だよねー。お互いに我慢しなきゃねー」みたいな、「高いもん買えないしねー、給料安くてもしょうがないよねー」みたいなね。

金子

なるほどー。

安田

だからやっぱり、過酷な環境とか、しんどいとか、給料が安いと思ったら、どんどん変えていったらいいんですよ。そうすると、結果的にいいところが残ると。

金子

そっか。

安田

経営者も努力しないといけないし、いい会社に就職するために、働く人もがんばんなくちゃいけないし。

栃尾

うんうん。

金子

いやあ、考えさせられますね。たしかにそうですよねー。

安田

考えるべきは、目の前の仕事を受けているお客さんですよね。金子さんがサービスしてあげているお客さん、その人のハッピーだけを考えていればいいんですよ。

金子

うん。それは毎日考えて仕事しております。

安田

でしょ?

金子

はい。

安田

社員のハッピーは会社が考えるべきなんですよ。

金子

なるほどー。そうですね。

安田

はい。それをより考えてくれる会社に移るっていうことが、世の中をよくする第一歩ですよ。

金子

うん。それこそが革命かもしれないですね。

安田

そうなんですよ。

金子

うん。

栃尾

なるほど(笑)

金子

なるほどー。はい!わかりました!

安田

ということで、おまとめは?

栃尾

まとめますか。えーと、亜佑美ちゃんが、いまヘトヘトになってるってことなんで、もっと快適な職場に移ることが、業界全体をよくする革命につながるでしょう、ということでよろしいでしょうか?(笑)

安田

そういうことです、はい。

金子

(笑)

安田

ということで、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。

*本ぺージは、2022年11月16日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
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金子亜祐美
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