小さなブルーオーシャンに出会う旅
第52回「ありそうでなかった再販事業」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

第52回「ありそうでなかった再販事業」


「野球という大きな市場の中で、ありそうでなかったグローブ再生」

新しい年が明けた2021年1月。
東京の大田区蒲田という場所に、
新たなショップが誕生していました。

ショップ名は
「野球グローブ再生工房 Re-Birth」。
その名のとおり、野球グローブの
修理、買い取り、販売(新品・再生品)を
行なう工房だそうです。

私は、物心ついた時から、
父に野球を仕込まれ、
中学時代までは本格的に野球をしていました。
野球部のない高校に進学してしまったため、
一旦、野球からは離れてしまいましたが、
大学ではサークルで、
社会人になってからは草野球。
シーズン中は、野球場に行くほどの
野球好きです。

さて、振り返ってみると
この「野球グローブ再生工房 Re-Birth」のようなショップ、
実は、あるようでなかったなぁと思うのです。
販売や修理はスポーツ用品店、
買い取りはリサイクルショップで行なってはいますが、
「野球グローブ」に特化している
というのは見かけませんでした。
他のスポーツ、例えばフィギュアスケートや馬術などは
専門の工房があり、そこで修理などをしてもらったりします。
しかし、野球というスポーツは、
日本ではメジャーすぎるスポーツになっていたために、
専門店や専門会社を見かけることがなかったような
気がするのです。

「野球グローブ再生工房 Re-Birth」では、
新品グローブの販売だけではなく、
高品質かつ低価格な再生グローブの販売をしています。
つまりは、野球グローブの買い取り、再生、リメイク
までも行なっているということです。

サーキュラーエコノミーという言葉をご存知でしょうか?
循環型経済と呼ばれるもので、簡単に言ってしまえば、
「無駄を富に変える」ということです。

それを野球グローブでやろうとしているのではないでしょうか。

Veronica NunoによるPixabayからの画像

運営会社はグローバルポーターズ株式会社。
同社は野球用品・用具の開発、その販売や
スクール運営、イベント開催等を通じて、
1人でも多くの子供たちに野球の楽しさを伝えたい
という会社です。

あまりにも大きな市場である、
野球という分野ですが、
その中で、これまでにありそうでなかった
野球グローブ再生事業。
これからも注目です。

 

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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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