第56回「ページをめくると胸キュンな物語が進んでいくノートとは?!」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「ページをめくると胸キュンな物語が進んでいくノートとは?!」


「ページをめくれば、そこにはイケメンが!」

私は、文房具が好きです。
週に一回は、文房具店に行って、
ぶらぶらと。

文房具って、あの小さな世界に、
いろいろなアイデアや工夫が詰まっているようで、
進化し続けているような気がします。
とは言え、レッドオーシャンの世界ではありますが…。

今回は、なんとも不思議なノート。
昔から児童向けに有名なキャラクターが
描かれたノートは存在していました。
しかし今回のは違います。
その名も

「イケメンノート」

作っているのは、設立して60年近くが
経とうとしている三修印刷株式会社。

こう言っては失礼かもしれませんが、
普通の印刷会社さんです。
確かに印刷業界というのは、
かなりのレッドオーシャン。
2018年までの市場規模は5兆円台を維持していましたが、
ついに4兆円台にまで落ち込んだはずです。
印刷市場は約20年間で4割弱も縮小。


「文具のとびら」からの画像

多くの印刷会社が、事業の多角化をし、
新たな収益モデルを模索中です。

さて、この「イケメンノート」。
発売してから新聞やTVで紹介され大きな話題となり、
過去にはAmazonランキングノートベストセラーで
1位を獲得したくらいです。

イケメンノートを作るきっかけになったのは
イケメンが登場するゲームだったそうです。

イケメンゲームで登場する男子は、
最初、少し冷たい態度で接してきて、
時間経過とともに、少しずつ優しくなっていく。
そんなストーリーが多いらしいです。
そんなストーリーをノートでできないか?
これが開発者の考え。

ノートを開くと右の下のほうに
イケメンがコメントをしてくれます。
ページをめくっていくと物語が進んでいき、
少しずつ距離が近づくような
優しいメッセージを言ってくれるのです。

ストーリーが気になり次のページを
どうしても開けたくなってしまいます。
しかし、ノートですから、
書き終わるまではめくれません(笑)

漫画や小説などを、
アニメや映画、ゲームなど
リアル化するのはよくあります。

これはまさに逆転の発想!
ゲームの世界を「紙」に描いた。

リアルを追求するのではなく、
ときには2Dや抽象化することも
大事ですね。

 

 

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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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