第66回「人間の執着からいまでも脈々と続く、鎌倉時代からあるビジネス。」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「人間の執着からいまでも脈々と続く、鎌倉時代からあるビジネス。」


「全国で唯一?!古今東西の枕が展示してある“世界のまくら博物館”」

人は人生の三分の一を寝て暮らすのだそうです。
寝る時、快眠を得るために必要なものが、
掛け布団、敷き布団、そして枕。
この中でも最も重要なのが、枕だそうです。
これはいまに始まったことではなく、
昔の人も枕にはこだわっていたようで…。

例えば、古代では陶器や木枕などが主流。
陶器の枕は中国で多く使われ、
現在でもアジア諸国で一部使われているそうです。

Engin AkyurtによるPixabayからの画像

北海道札幌市のJR白石駅近くの住宅街に
寝具メーカー「白崎繊維工業」があります。
その建物内には、「世界のまくら博物館」があり、
全国・全世界を巡って集めたそうで、
その数なんと1360点!

江戸時代以前に使われていた折りたたみ式の「旅枕」や
ケニアの遊牧民の枕、アフリカの“木”の枕、
クジラのひげを使った折り畳み式まくらなども
あるそうです。
一見、木の箱のようにも見えるものが、
今から200年程前、江戸時代天保期の
“祈祷まくら”だそうです。
200年前の枕が残っていることは
ほとんど無いそうなので、とても貴重だとのこと。

ちなみにこの世界のまくら館を運営している
白崎繊維工業は「おやこワタ」という
商標で寝具を作り始めた会社で、
こちらも後日、ご紹介したいと思います。

枕と商品を扱うサービスは、
鎌倉時代からあり、
江戸時代、明治時代、大正、昭和と
髪型の流れ、生活様式の変化とともに、
枕の形式も変わってきたことに
よるものと思われます。
しかし、ビジネススタイルは、
いまとそれほど変わっていません。

人間の執着やこだわりを商売にした場合、
時代の変化に合わせる必要はあるものの、
あまりビジネススタイルを変える必要は
ないのかもしれないとも思いました。

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世界のまくら博物館(白崎繊維工業)※入館料無料
【住所】北海道札幌市白石区平和通3丁目南1-4
【営業時間】9:00〜18:00
【定休日】日曜日・祝日
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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