仲良しの常連は続かない
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初めての「BAR」体験を
当時はまだカフェバーみたいなのはなかったんですか?
じゃあ学生はみんな和民?当時だったら養老乃瀧とか。
そうでしたね。
なぜそうなったんですか。コンセプトは明確だったのに。
学生相手に「安売り」というのは間違っていない気もするんですけど。とりあえず店に来てもらわなきゃいけないし。
安さ以外のアピールポイントが、伝わっていなかったと。
それは、お店に来た人に伝えるべきなのか。あるいはチラシを配るときに伝えるべきなのか。どっちなんですか?
それを言葉にするか感じさせるかは、考えないといけないところです。
確かに。言葉では伝えにくいですよね。
どうやって伝えるようにしたんですか。
なるほど。
リピート獲得のためのメニュー工夫
ビールを飲むだけなら居酒屋でいいですもんね。
そうなんです。「せっかく勇気を振り絞って来たのに」「メニューも頼みづらいし」みたいな。
めちゃめちゃBARっぽかったですね。そこが完全に失敗だったと思います。カクテルの名前を羅列したって、わからないじゃないですか。
なるほど。じゃあリピート目的?
はい。コンセプトが伝わるようになって、「あそこに行くといろんなお酒が楽しめるよ」という感じで、リピートと紹介が増えていきました。
安さが目的で来た人にそのコンセプトって響きますか?メニューの細かい説明をされても「ビールが安いから来たんだ」「そんなのどうでもいいから」ってなりませんか。
そういうことです。あまりに駅から遠いので、集客なんてキャッチみたいなものですよ。駅前で団体を見つけてはチラシを渡し、トークでつないで店まで一緒に連れていくみたいな(笑)
ザルのような集客をしていたわけですね。
コンセプトの見直し。いなくなった常連さん
コンセプトを見直すことが大事だって、どうやって気づいたんですか。普通は気が付かないと思うんですけど。
常連さんはいたんですね。
立ち止まって考える機会ができたと。
不思議なものですね。
それで成功すると思いますか。
はい。だってネット環境が全く違いますから。
難易度もかなり違うように見えますけど。
いえ、ネット環境が使えるのは他のお店も同じなので。かえって厳しい部分はあります。
なるほど。
新橋の駅前には、今でも強引な客引きがいますよ。
それはかなり特殊だと思います(笑)
やっぱそうですか(笑)
いまはもう客引きなんて無理ですよ。それをやったら逆に悪評が立っちゃいますから。