第125回 投票率上昇は、国民の危機感の現れ?

この対談について

株式会社ワイキューブの創業・倒産・自己破産を経て「私、社長ではなくなりました」を著した安田佳生と、岐阜県美濃加茂エリアで老舗の葬祭会社を経営し、60歳で経営から退くことを決めている鈴木哲馬。「イケイケどんどん」から卒業した二人が語る、これからの心地よい生き方。

第125回 投票率上昇は、国民の危機感の現れ?

安田
7月の参議院選挙、盛り上がりましたよね。なんでも投票率が7%近く上がったとか。

鈴木
そうなんですか! それは知らなかったな。でも確かにあの選挙はSNSでも盛り上がっていましたよね…良くも悪くも(笑)。
安田
本当ですね(笑)。ともあれ、これだけ話題になって投票率も上がったということは、やっぱり国民が「いよいよ現状を変えないとヤバい」って思っているんだろうなと。

鈴木
あぁ確かに。今までもネットであれこれ文句を言う人はいましたけど、こうやって具体的な行動に出たということは、それだけ危機感が強くなっているんでしょう。
安田
そうそう。税金や社会保険料が上がり続けて、我慢強い日本人でも我慢の限界に来ちゃったと。

鈴木
それでいうと、今回の1つの起爆剤は間違いなく参政党ですよね。普段選挙に行かないような層まで動かすには、ああいう過激なやり口も必要だったのかも。
安田
そうですよね。投票率アップの要因の、間違いなく一つでしたよね。一方で、自民党の支持率はどんどん下がっている。この点はどう思います?

鈴木
でも僕の住む岐阜は「保守王国」なんて呼ばれてまして、やっぱり自民が勝ちました(笑)。でも「大差で圧勝」ではなかったんですよね。そこだけ考えても確かに支持率は落ちてきているんでしょう。
安田
は〜、なるほど。私の周りにも、今までは自民党にしか投票してこなかったけど、今回は違う政党に入れたっていう人が多くて。「このまま自民党に任せていたら、どんどん貧乏になってしまうんじゃないか」と怖くなったと。

鈴木
それがリアルですよね。結局人って自分の身に直接被害が降りかからないと動かない。特に日本人はそういう意味での腰が非常に重いですし。
安田
そうなんですよ! 海外だったら暴動が起きても仕方ないような状況でも、日本人は黙って耐え忍んじゃう。政治家からしてみれば、「自分たちのやりたいようにやれてラッキー」なんて思われていたんじゃないですかね(笑)。

鈴木
笑。まぁそういう時代もいよいよ終りを迎えつつあると。でも現実的に考えてみるとね、仮に政権交代が起こって自民党以外が政権を取ったとしても、簡単じゃないと思うんですよ。予算は限られているし、問題は山積みだし。
安田
確かにねぇ。ただ、黒船が来航したときもそうでしたけど、なにか大きな変化が訪れた時、それをキッカケに世の中がガラッと変わったことは何度もある。そう思うと、期待してもいいんじゃないかなとは思うんですよ。

鈴木
黒船が参政党だったと(笑)。
安田
そうそう、そのイメージです(笑)。だからこの先、日本も明治維新以来の革命が起きてもおかしくないんじゃないかなと。鈴木さんはどう思われます?

鈴木
そうだなぁ。200年も続いていた江戸時代も終わりを迎えたのと同じように、今の日本にもそういった「革命」が必要になるのかもしれないですね。…まあ僕らが生きているうちにあるかどうかはわかりませんけどね(笑)。
安田
どうでしょう、私はあると思いますよ(笑)。

 


対談している二人

鈴木 哲馬(すずき てつま)
株式会社濃飛葬祭 代表取締役

株式会社濃飛葬祭(本社:岐阜県美濃加茂市)代表取締役。昭和58年創業。現在は7つの自社式場を運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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