この対談について
株式会社ワイキューブの創業・倒産・自己破産を経て「私、社長ではなくなりました」を著した安田佳生と、岐阜県美濃加茂エリアで老舗の葬祭会社を経営し、60歳で経営から退くことを決めている鈴木哲馬。「イケイケどんどん」から卒業した二人が語る、これからの心地よい生き方。
第26回 不動産相続を、ワンストップで。
第26回 不動産相続を、ワンストップで。
前回は「会社の相続」についてお話をしましたが、今回は「家の相続」についてお話をしていきたいなと。
いいですね。家の相続って、多くの人にとって身近な問題ですから。
そうなんですよ。昔だったら、「子どもに一軒家を遺すこと」が正しいことだと言われていましたけど、もうそういう時代ではなくなってきましたよね。
「家なんてもらっても困る」という人が増えてますよね。実家から離れた場所に住んでいたり、自分自身にも家族がいて持ち家もあったりすれば、実際ほかの家なんていらないですし。
相続はしてみたものの、「家の中がモノで溢れかえっていてとても住める状態じゃない」なんてパターンもあるそうです。
ありますねぇ。昔の人はなんでも捨てずに取っておきますから（笑）。
……実を言うと、私の実家がまさにそういう状態なんです。
あっ、そうなんですか。そこは今、どなたかが住んでいらっしゃるんですか？
いえ、両親ともに亡くなっているので、荷物だけがそのまま残っている状態です。
ああ、それは大変だ。荷物をどうするかもありますけど、そもそも家って、人が住んでいないとどんどん悪くなってしまうので…。
ですよねぇ。実家の名義が兄なんですが、兄は思い出を大事にする人で。もう少しそのままにしておきたいそうです。私だったら全部更地にしちゃいそうですけど（笑）。
笑。もしかしたらお兄さんも、本当は片付けたいけど、どこから手をつけたらいいのかわからないのかもしれませんね。
確かにそうかもしれません。実際、家を処分するって大変ですよね。
それで困っている人は大勢いますよね。実家を相続したものの、自分が住むわけではないし、誰かに貸すには古いし、解体するといってもどうすればいいかわからないし。故人は良かれと思って遺した家が、結果的には遺族の負担になってしまう。
鈴木さん、そういった御遺族の不安に寄り添うため、新しい事業を始められたと聞いています。
はい、そうです。去年から「相続不動産テラス」という新事業をスタートさせました。御遺族の不安を少しでも解消できるように、死後の不動産手続きをサポートしています。
不動産手続きとは、具体的にどんなことをしていただけるんですか？
全部です。家の中のモノの片付け・仕分け・処分をして、家を解体し、更地にするまで、全部。さらにその土地の買い手を見つけて契約を締結するところまでやります。
そこまでやってくれるんですね！ 要は全部、鈴木さんのところでワンストップでやってくれるってことですよね。
そうですそうです。あとは相続手続きも代行しています。
そういえば私も相続放棄をしたときに、遺産分割協議という書類を作りました。
そういう相続に関わる諸々の手続きは、私の友人の行政書士が窓口になってくれていて。彼がワンストップで取りまとめ、そこからいろいろな士業に振り分けているんです。
なるほど。頼む方としては、すべて「相続不動産テラス」に丸投げすることができるわけですね。
仰る通りです。ただでさえ御遺族は大切な身内の方が亡くなられて辛い思いをされているのに、様々な手続きに振り回されてほしくなかったんです。だから「すべてウチにお任せください」と。
しかも、そういったサポートすべてに手出し資金がいらないと聞きましたが。…本当ですか？（笑）
本当です（笑）。基本的には、お家や土地を売った資金で、すべてのサポート費用を賄えるんです。
弁護士費用もですか？ 私、遺産分割協議の書類を作ってもらう時、弁護士さんにかなりの額をお支払いしましたけど（笑）。
笑。もちろん、売れた金額があまりにも安かった場合は、足が出た費用はお客様にご負担いただくこともあります。ただこれまでのところ、損をしたお客様はいらっしゃらないですね。
やっぱり、家の状態や立地を見れば、お客さんになんらかのプラスが出るかどうかってわかるものですか？
はい、わかりますね。
とは言え、この物件は売れそうにないから…と断ったことはないんですか？（笑）
はっきり断ったことはないです。ただ、なんとか買い手は探してみますけど…と、ウチで買い取らなかった物件はありましたね。正直、こんな「ポツンと一軒家」みたい場所は売れないだろ、って（笑）。
結果はどうだったんですか？
売れました（笑）。すぐ目の前に山がある、すごく田舎の集落の一軒家だったんですけど。300坪に、一軒家・離れ・農機具小屋・車庫、そして畑付きの不動産。
うわぁ…それは確かに買い手が付きづらそうです（笑）。
ですよね。でも結局、引退後に畑をやってみたかったという方が買ってくださいました。今は都市部に住んでいるけど、ゆくゆくは田舎に移住したかったんですって。
なるほど。どこに需要があるかわからないもんですね。
そうですねえ。たぶんあの物件はお客様個人の力だけでは絶対買い手を見つけられなかったと思います。
やはりそこはプロにお任せするのが一番ですね。ちなみに「相続不動産テラス」は、鈴木さんの会社でご葬儀を担当した御遺族限定のサービスなんですか？
いえいえ。ウチでご葬儀をやったかどうかは関係なく、どのような方でも対応させていただいておりますよ！
そうでしたか。対象エリアは岐阜全域ですか？
基本はそのつもりですが、必要とあれば、どこに行ってもいいかなとは思っています。
なるほど。では、家を相続したけれどこのあとどうすればいいの？ と不安に思われている方であればどなたでも、鈴木さんに連絡していいんですね？
はい！ まずはお気軽にご相談ください！
対談している二人
安田 佳生（やすだ よしお）
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク（BFI）代表。
