この対談について
株式会社ワイキューブの創業・倒産・自己破産を経て「私、社長ではなくなりました」を著した安田佳生と、岐阜県美濃加茂エリアで老舗の葬祭会社を経営し、60歳で経営から退くことを決めている鈴木哲馬。「イケイケどんどん」から卒業した二人が語る、これからの心地よい生き方。
第70回 外国人移住者を受け入れるために必要なマインドとは?
第70回 外国人移住者を受け入れるために必要なマインドとは?

この対談でも幾度となくお話ししてきましたが、これからの日本はどんどん人口が減り続けていきますよね。

そうですね。今後、出生率が上がっていく見込みもなさそうだし、と話しました。

まさにそうなんです。今までの日本って、ある意味「土地神話」があった。つまり土地は絶対に値上がりすると考えられてきたわけです。でもこれからはそうじゃない。投資目的で地方の土地を購入することが、非現実的になっていくんですよ。

僕も同感です。だからこそ、移住してきた外国人の方に積極的に空き家販売をしていこうと動いているわけで。

現時点で近隣トラブルは何もないですね。美濃加茂市はもともと外国人の方が多く住んでいる土地ではあるので、近所の方もそれなりに慣れてらっしゃいますし。

だと思います。ただ最初の3年間はウチが「家の管理者」なので、むしろ我々が頑張らないといけなくて。今後のトラブルを避けるためにも、ゴミ出しとか挨拶とか騒音とか、そういったマナーやルールのようなものはしっかりと伝えていく責任があると思っていますね。

ですよね(笑)。同感です。よく言われがちな「外国人が増える=治安が悪くなる」なんていうのも、別に国籍は関係ないだろうと。ただ、多くの日本人が戸惑う理由の1つに、各国の「常識」が違うことが言えるかなとも思うんです。

そうなんですよ。実は私のマンションにも外国の方がいるんですけど。共用の通り道にドーンと車を停めて、その横で大きな声でお喋りしていて、全然どいてくれない(笑)。日本人だったら「気を利かせる」と思うんですけど、彼らには「どいてください」「もう少し静かにしてください」とハッキリ言わない限り、伝わらないんですよね。
対談している二人
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。