住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第26回 最低賃金は「上がる前提」で考える
いやぁ、超えてしまいましたね。
最低賃金を上げること自体は賛成ですけど、景気がコロナ前くらいまで戻ってからの方がよかったんじゃないかとは思いますね。
ええ。今はまだ景気が戻ってきている途中だと思うので、そこで会社にとって痛手になるようなことをすると、景気に影響するような気がして。
ははぁ、なるほど。
確かに、給料を上げられる会社に応募が集中するでしょうね。そういえば以前のお話で、住宅建築業界には「住宅建築が大好きでこだわりのある家を作りたい」という人よりも、「住宅業界は儲かるからやろう」という人が多いと仰っていましたけど。
それっていわば「波に乗る経営」というか。例えば「高級食パンが儲かってるから高級食パン屋をやろう」みたいなことですよね。売れているときはいいけど、皆がそれに飽きたら終わってしまう。
そうですね。「自分がどうしてもこの商品を売りたい」とか、「このこだわりをどうしても事業にしたい」というところをスタートにする方が主流になっていく気がします。
そこをちゃんと考えないまま、感覚で経営できていた時代の方が異常だったのかもしれませんよ。
そうかもしれません。ただそうなると後者は、大量に同じ家を建てられる大手にはどう考えても勝てないわけで。
そこに競争を挑んでいくのかってことですよね。大手企業くらいの規模がないなら、こだわりの商品を売った方がいいんじゃないのかっていう。
時間はかかるけど、少しずつ安定して儲かるような経営になっていくってことですよね。そういう風に長期的に見て最低賃金もさらに上がっていく前提で考えないと。
そうですね。個人的には「あと3年で1,500円になる」っていう前提でビジネスモデルを組んだ会社だけが残っていくと思いますね。
そりゃそうですよ。
確かに。本当の理念なら今の時代でも通用するはずですからね。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。