稼げるコンサルタントの境目

コンサルタントという肩書は便利である。
資格が必要なわけではなく、
明確な実績が問われるわけでもない。
〇〇コンサルタントと名乗ってしまえば、
誰でも専門家(のよう)になれる。

なんだか知的で、なんだか経験もありそうで、
なんだかのノウハウをもっていそうな人。
知識やノウハウを商品にしたい人たちにとって、
このイメージはとても有利である。
ゆえに多くの人たちがこの肩書を名乗る。

何しろ自称なのだから
コンサルタントになることは簡単だ。
だが残念なことにコンサルタントになれば
稼げるというわけではない。
稼げるコンサルタントと稼げない
コンサルタントの間には、天地の格差が
存在しているのである。

数千万稼ぐ有名コンサルタントを除けば、
その実態は悲惨である。
コンサルタントとつく職種の平均年収は
400万円ほどだが、それは雇われコンサルタント
によって嵩上げされた金額である。

営業マンに〇〇コンサルタントと
名乗らせることで箔を付ける。
採用のイメージアップにもなる。
そういう理由でつくられた会社員コンサルタント。
それを除けばコンサルタントの収入はさらに低くなる。

おそらく0~150万円がその中心となるだろう。
業績アップの知識とノウハウを教える
稼げないコンサルタント。
もはや笑い話である。
では、なぜ彼らは稼げないのか。

それはコンサルティングを
売ろうとしているからである。
莫大な利益を上げている外資系コンサル会社は、
じつはコンサルティングで稼いでいない。
システム開発がその収益の中心なのである。

仕入れがなく在庫をもたない仕事。
かなり利益率が高そうである。
事実コンサルティングの利益率は高い。
ほぼ100%と言ってもいい。
だから売れない。だから儲からないのである。

儲かるコンサルタントになりたいのなら
方法はふたつしかない。
ひとつはトップレベルのコンサルタントになること。
つまり知名度である。
彼らは知識やノウハウではなく
「有名なコンサルタントにお願いしている」という
満足感を売っているのだ。

だがここは熾烈なレッドオーシャンである。
もうひとつの方法はコンサルティングを売らないこと。
無料で知識とノウハウを提供し
別の商材でマネタイズする。

コンサルタントを名乗らずにコンサルティングするのだ。
いくら安くても素人並みのプロに仕事は来ない。
放っておいても依頼が来るのは、
お金を取らないプロ並みの素人なのである。

 


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1件のコメントがあります

  1. 正に「無料で知識とノウハウを提供し別の商材でマネタイズする。」に今年から試験的に取り組みます。
    コンサルタントを名乗らずにコンサルティングするの実践です。

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