商品開発に当たり外れは必ずある。
売れない商品は何をやっても売れない。
そう割り切って損切りすることがとても重要だ。
売れる商品に全力を注ぎ、できるだけ長く
売れるように、できるだけたくさん売れるように、
商品を育てていく。
とは言え見切りは簡単ではない。
ちょっと見せ方を変えるだけ、
あるいは商品名を変えるだけで、
売れる商品に変化することもあるからだ。
せっかく作った商品なのだから、
あの手この手と工夫してみて、
その結果ダメなら見切りをつける。
私の場合は3回までのリニューアルと半年間の告知。
これをひとつの区切りと決めている。
決めておかないといつまでも
時間とお金を投入してしまうからである。
ではあの手この手の工夫とは、
一体どんなものなのか。
最も力を入れるべきはネーミング。
そう言いたいのだが、じつは
ネーミングより大事なものがある。
それは商品コンセプトである。
新商品が売れるかどうかの70〜80%は
コンセプトにかかっている。
ネーミングはあくまでも
足を止めてもらうための工夫。
そして拡散していくための仕掛けである。
つまり集客に直結するのがネーミングだ。
コンセプトは商品に出会った後、
買うかどうかの意思決定を大きく左右する。
スモール・ビジネスにおいては
コンセプト自体が商品価値だと言ってもいい。
コンセプトとは単なる商品説明ではなく、
その商品がこの世に生まれた理由のようなものである。
多くの場合、その物語は私から始まる。
私はどういう人間なのか。
何に悩み、どういう葛藤を抱えているのか。
私の悩み、私の課題、私の葛藤。
そこに向かって踏み出した大きな1歩。
ここに共感がないと商品は売れない。
言い換えるなら共感してくれる人がお客さんなのだ。
同じような悩みや課題を抱えている人。
私はこんな新しいやり方で課題に取り組んでみた。
人生の景色がそこでちょっと変わった。
同じような課題を抱えている人に私の体験を共有したい。
あなたの役に立てたらすごく嬉しい。
これがコンセプトの主旨である。
私から始まる文章であること。
作りものではなく真実の物語であること。
相手の共感を呼び起こす文体であること。
これが商品コンセプトの最重要ポイントである。
たかが商品説明。されど商品説明。
売れる営業マンと売れない営業マンがいるように、
コンセプトにも売れる文体と売れない文体がある。
商品コンセプトは最も手堅い投資先なのである。
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