過去と未来は繋がっていない

何を馬鹿なことをと言われそうだがこれは事実である。過去と未来は1ミリたりとも繋がっていない。ある人にそう言われて初めて気がついた。前回0点だった過去は次回のテストの点数には一切関わりがない。繋げているのは自分自身だ。前回0点だった自分が100点など取れるはずがないと繋げてしまう。

では逆のパターンはどうだろう。前回100点だったとして次回も100点を取れるのだろうか。実はこちらも一切関わりがない。何もしなければ次の点数は確実に下がる。前回100点取れたのだから次も出来るはずだと努力すれば、次も100点取れるかもしれない。つまりどちらも単なる思い込みなのである。

良い過去と悪い過去。実際にはどちらも未来に影響しない。1ミリたりとも。影響が出るのは自分という触媒が関与した時だけ。だったらこれを利用しない手はない。悪い過去は綺麗さっぱり消去し、良い過去はどんどん未来に繋げ、明日の自分をベストな状態に保つ。これこそが人生好転の法則なのである。

過去とは権利だ。アクセスしてもいいし、しなくてもいい。素晴らしい実績があるのならその権利を行使すればいい。これだけの実績があるのだから自分は出来るのだと自分自身にエールを送ればいい。良くない過去があるならアクセスしなければいい。明日の自分は100%自由なのだと0から始めればいい。

失敗を顧みなくていいのかと言われそうだが、そういう話ではない。なぜうまくいかなかったのか。次は何をどうやればうまくいくのか。そこはしっかり考えればいい。だが未来がどうなるのかに過去は関係していない。失敗を未来に活かすのはいいが失敗で未来の可能性を閉じてはいけないのである。

積み上げてきた実績があるから未来が開くのではないか。その通りである。だが過去の実績は未来の成果を約束し続けるものではない。過去は過去だ。今この瞬間から何をするか。それが未来を決定づけるのである。過去から勇気をもらうのはいいが過去の実績に固執してはいけない。未来を閉じることになる。

生まれたばかりの赤ん坊は無限の可能性を秘めている。ここに意を唱える人はいない。だが歳を取るごとにその可能性は狭まっていく。過去の実績によって自分自身を縛ってしまうからである。決して忘れてはいけない。過去と未来は繋がっていないということを。人の未来は何歳になっても無限大なのである。

 

 

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