【読むPodcast | ゲリラマーケティング】「ギブした相手を、信じ続けることに疲れました」2020年5月27日配信

第400回 ギブした相手を、信じ続けることに疲れました
というご質問。
ギブ&テイクには2つのルールがあるのをご存知でしょうか。
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

こんなときこそ運動しましょう!金子亜佑美でーす。

安田

安田佳生でーす。

金子

佳生でーす(笑)

栃尾

30代、会社員、システムエンジニアの方からご質問をいただいております。最近、忙しさにかまけて?なまけて?拝聴できていなかったですが、本棚にある安田さんの『自分を磨く働き方』の本を読み直したことから、また聴き始めました(考えさせられるいい本ですね)。これからも拝聴を楽しみにしております。さて本題ですが、ギブすることへの気持ちの持ち方について質問させてください。「ギブしたらそのうち返ってくる」というのは非常に理解できることなのですが、「あいつには昔やさしくしたのにな」とか「あの人のために頑張ったんだけどな」と思っていても、その人に「裏切られた」とか、「自分は利用されただけだったのか」と思うことが多々あります。私がおそらくHSP(ハイリーセンシティブパーソン)、簡単に言えば「繊細さん」、よく言えば感受性が豊かな気質なのかもしれませんが、「ギブをしても自分がつらくなるのならば、やらないほうがいいのかも」と思ってしまうこともあります。器の大きなお三方に質問です。安田さん、栃尾さん、金子さん、どうしたらこれからも躊躇なくギブをし続けられるのか、気持ちの持ちようについて教えていただけないでしょうか。という質問でございます。

金子

お、HSPの方から来た。

栃尾

亜佑美ちゃんと一緒ですね。

安田

「こんなときこそ」パターンが最近多いですけど。

栃尾

(笑)

金子

「こんなときこそ……んっ!」っていう。

安田

ね。「こんなとき」っていうのは、たとえば生きてる間も「こんなとき」ですよね。

金子

そうですねえ。

安田

ね。

栃尾

「あいまいだ」ってことですか?(笑)

安田

いえいえいえ(笑)。その定義がね、だから、「こんなときこそ」っていう言葉を本当にこんなときに使う人と、なんでもないときに使う人がいて、僕は「なんでもないときに使ったほうがいいんじゃないのかな」と思う主義なんですよね。

金子

あ~、それはとても美しいですね。間違いないっす。

安田

こんなときだけじゃなくても、やっぱり味噌汁は飲んだほうがいいんじゃないかと。

金子

ダシを取ったほうがいいんじゃないかとか、運動したほうがいいんじゃないかとか。

栃尾

たしかに普段から大事なことだね(笑)

金子

そうなんだよなあ。そうです!

栃尾

そうなのかな。はい。

金子

(笑)

安田

で、何なんですか?HSPっていうのは。金子さん、ご説明を。

金子

えーと、まあ、書いてあるような「繊細さん」です。結構いろんなことが気になっちゃったりとか。

安田

ということは、私もHSPですか?

金子

うーん。

栃尾

そうだと思いますけどね。

安田

へぇ~。

栃尾

5人に1人ぐらいみたいです。

安田

多いな。O型より多いんじゃないですか。

金子

多い。気質ですから。

栃尾

血液型?(笑)

安田

ええ(笑)。AB型よりは多いですよね。

栃尾

多いですね(笑)

金子

ああ、AB型より多そうだな、たしかに。

安田

それは病気なの?

金子

いえ、生まれもった性格ですね。

栃尾

うん。性格みたいなものです。

安田

なんか、境目がめっちゃ難しそうですけど。

栃尾

まあ、そうですね。

金子

でた。境目研究家としては……

安田

だって、繊細じゃない人間なんているの?世の中に。

金子

うーん。

栃尾

いるみたいですよ。

安田

いるの!?

栃尾

うん。

安田

「感受性が豊か」っていっても、どこからが豊かかっていう。「いや、君は2ポイント足りませんね」みたいな。

栃尾

(笑)。まあ、一応質問票みたいのがあって、ある程度これをチェック……

安田

ああ、なるほど。

栃尾

でも、それも結構あいまいな質問なんですけど。

金子

うんうん。ざっくりしてますよね。

栃尾

そうですね。だから、きっちり決めるものではないと思います。

安田

まあ、こういうことが気になるということが、私はHSPってことですね。

金子

うん。

栃尾

かもしれませんと。

安田

「繊細さん」でいいじゃんね。HSPって、覚えられない。

金子

たしかに。

栃尾

そうですね(笑)

安田

うん。「繊細さん」のほうが、なんかいいな。

金子

たしかに。

栃尾

うんうん。たしかに。

安田

「感受さん」でもいいな。

金子

ん?それはどうだろう(笑)

栃尾

厳しい(笑)

安田

(笑)。……で、ご質問。「ギブをしても自分がつらくなる」と。「『そのうち返ってくる』とか言いながら、昔やさしくしたのに裏切られた」とか。ありましたねえ、私も。

金子

へぇ~。

栃尾

あ、そうなんですね。

安田

ええ。私が卓球部をやめた大きな原因にもなってるんですが。

栃尾

(笑)。何年生ですか?

安田

中1で、みんなでグラウンドを走らされたんですけどね、いちばん最後の人はもう1周走らないといけないんですね。で、僕ともう1人いたんですよ。それ、負けたらもう1周走らないといけないんでね。で、彼が途中でへばって、私はなんとかドベを脱しそうになったんですけど、彼を立たせて「2人でもう1周走ろう」ということで起こしたんですよ。

金子

えーっ。めっちゃいい。

安田

そしたら、ゴールの直前にピュッと走っていった(笑)

金子

(笑)

栃尾

ひどーい(笑)

安田

ひどいですよね(笑)

栃尾

ひどーい。人間不信になりますね(笑)

金子

それ、いいエピソードですね。それは面白い(笑)

安田

という話を僕はアメリカで会った日本人の尊敬する先輩にしたときに、「いや違う。それは君が休みたかっただけだ」って言われて、「君がゆっくり歩きたかったんだ」と言われて、「たしかにそうかもしれんなぁ」なんて思って。

栃尾

ふーん。

金子

へぇ~。

安田

それでですよ、本題ですよ。

金子

はい

栃尾

はい。

安田

私は断言しますが、「ギブは返ってこない」と。

栃尾

……えっ?

安田

(笑)

栃尾

いつもと違うじゃん言ってることが、って思いましたけど(笑)

安田

ね。「ギブをしても自分がつらくなるんだったら、やらないほうがいいんじゃないかも」と。昔の、なんの話か忘れましたけど、「絶対うしろを振り返っちゃいけない」みたいなので振り返る話とか、よくあるじゃないですか。

金子

あ~、「べとべとさん」ですか?妖怪の話?妖怪じゃないか。

安田

名前はわからないんですけど、なんか、どっか地獄から抜け出す話とか、あと、ツルの恩返しとかもそうですし。

栃尾

ああ、玉手箱とか?

安田

「のぞかないでね」みたいな。

栃尾

はいはい。

安田

あれと一緒なところがあるなと。

金子

ん?のぞかないで??

安田

ギブのルールっていうのがありまして、見返りを求めた瞬間に、ちょっとでも心で「返ってきたらいいな」と思った瞬間に返ってこないんですよ。

栃尾

うんうん。なるほどなるほど。わかる気がします。

金子

うんうん。

安田

ちょびっとも考えなければ返ってくるっていう、これが「ギブの法則その1」です。

金子

う~ん。

栃尾

はい先生!

安田

なんでしょうか?(笑)

栃尾

でも、返ってこなくても何とも思わないけど、「返ってきたらいいな」と思ってて返ってくることはよくありますけど。

安田

あ、それはルール違反ですね(笑)

金子

ピピーッ、ピピーッ、イエローカード!

栃尾

えっ、私が悪いんですか?それ(笑)

安田

はい。他のところからきっちりテイクさせていただいて。

栃尾

思ってただけですよ?(笑)

安田

いや、思っちゃいかんですねえ。

金子

思っちゃいかんですね(笑)

栃尾

なんていうんだろう。期待して、それがかなわなくても、がっかりしないように期待するっていう感じなんですけど。

安田

え、どういうことですか?(笑)

栃尾

(笑)。それが何もかなわない可能性も含めて期待するって感じです。

安田

なるほどね。「かなわなくてもいいんだよ。だけど、かなったらいいな」ってことですね。

栃尾

そうですそうです。

安田

ゆるい、淡い期待ですね。

栃尾

「何十パーかは可能性あったらいいな」ぐらいの。

安田

なるほど。

栃尾

でも、なくてもべつに……。だから、この方みたいに傷つかないように、心の準備をしておくって感じですね。

金子

うんうん。

安田

やっぱね、ギブって流れなんですよね。さっき、「1」って言ったところで栃尾先生に否定されちゃったんで、もう、「2」を言う気がなくなっちゃったんですけど。

栃尾

ああ、そうだ、すいません。本当すいません(笑)

安田

ギブのルールっていうのが、1が「見返りを求めない」っていうことなんですよ。で、2はですね、「与えた相手からは返ってこない」ってことなんですよ。

金子

あ~、なるほどなるほど。

安田

つまり、どっから返ってくるかわからないんですね。

栃尾

うん。それはある気がする。

安田

流れなんですよ、だから。グルグル回ってるんですよ。で、見返りを求めるっていうことはうしろを振り返ってるんで、前に進まなくなっちゃうんですね。

栃尾

なるほど。

金子

なるほど。

安田

で、どんどん前に進んでいくと、知らない間に地球1周してたみたいに、うしろ側から知らないギブがやってくるわけですよ。

栃尾

うんうんうん。

金子

ふーん。

安田

というようにできてまして。

栃尾

面白い。

安田

もし、こんど信号で、自分が赤信号で止まろうとした瞬間に青くなったらば、それがギブだと、返ってきたんだと思っていただいて。

栃尾

あ~、なるほどなるほど。

安田

ね。非常に小さいですが。

栃尾

ささいなことから喜びを、というか。

安田

でも、実はいっぱい人間って生きてるだけでテイクしてるんですが、だいたいギブは覚えてるけど、テイクは覚えてないもんなんですよ。

栃尾

まあ、そうですよねえ。

金子

うんうん。

安田

そうなんですよ。

栃尾

ひねればお水が出るのも、ありがたいことだと。

安田

ありがたいことですよ。雷が電気であることを発見してくれたのも……まあ、大したことはないですが、ね(笑)

栃尾

そうですね。

安田

どう思いますか?「お三方」って書いてあるんで、一応われわれは『ギブの実験室』なるものをやってますけれども、最近ギブの実験室をやってて、ある参加者の方に言われたんですよ。「結局、あそこはギブするのが好きな人が集まってて、みんなギブばっかりするんで、ギブしてほしい人が足らなすぎる」と。

金子

ほお。

安田

「ギブの実験室に足らないのはテイカーだ」と。

金子

ほおお。

栃尾

誰だかわかりました(笑)

安田

「テイカーをよこせ」と。だから、新しい人が入ってきたら、みんなでうれしくなって寄ってたかってギブするんだけど、「『ギブしてくれ』っていう人が少なすぎる」なんて言われたんで、まあ、そういう人がいるっていうのもいいのかもしれませんね。

金子

なるほどー。

栃尾

そうですね。

金子

テイカー募集ですか?

安田

テイカー。「プロ奢ラレヤー」みたいな人、いるじゃないですか。

栃尾

ああ、そうですね。

安田

だから、プロテイカーしたらどうですかね。

金子

うん。

栃尾

うんうん。

安田

どうですか?金子さん、プロテイカー。「一切のお返しはいたしません」っていう。「感謝すらいたしません」っていう。

金子

「感謝すらいたしません」は……(笑)

栃尾

亜佑美ちゃんを助けると、なんか癒やされるから、それで戻ってくる気がする。

金子

ホント!?それは、じゃあ、お願いします(笑)

栃尾

テイクしてください(笑)

金子

テイクを、はい。

安田

ということで、おまとめを。

金子

あ、ありがとうございまーす。

栃尾

ひとつ目は、見返りを求めない、ひとつもそういう気持ちを持たないということと、それから、流れであるから、与えた人じゃないところから戻ってきますということ、2つを押さえてくださいということで。

金子

お~、わかりやすい。

安田

まあ、栃尾先生には否定されましたが。

栃尾

いやいやいやいや、すいません(笑)

安田

はい、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2020年5月27日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
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金子亜祐美
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