原因はいつも後付け 第28回 「繁盛店オーナーの投資感覚」

// 本コラム「原因はいつも後付け」の紹介 //
原因と結果の法則などと言いますが、先に原因が分かれば誰も苦労はしません。人生も商売もまずやってみて、結果が出たら振り返って、原因を分析しながら一歩ずつ前進する。それ以外に方法はないのです。28店舗の外食店経営の中で、私自身がどのように過去を分析して現在に至っているのか。過去のエピソードを交えながらお話ししたいと思います。

《第28回》繁盛店オーナーの投資感覚

小規模経営の難しいところを挙げるとしたら何か?

答えは様々だと思いますが、私が自らの経験も踏まえて答えるなら「お金と時間の使い方」を挙げると思います。

店舗オーナーには「得意なこと」も「苦手なこと」もあるのに対し、それに対処するための「お金」と「時間」は非常に限られているという難しさ。

経営の規模が大きくなっていけば、組織にそれぞれの役割が生まれ、オーナーは自分の得意なことだけに集中できる環境を作ることも可能でしょう。

ただ、小規模の経営においてこの環境を作るのはなかなか難しいもの。

この限られた「お金」と「時間」をどう使うのか?
ここがオーナーの経営センスの見せ所と言っても良いのではないでしょうか?

そして、繁盛しているお店のオーナーと話をしていると、この「お金」と「時間」の使い方に「ある特徴」が見えてくるのです。


人には得意なこと、苦手なことがあるもの。
これはお店を経営するオーナーも同じだと思います。いや、むしろオーナーと話をしている限りでは、経営する立場にある人ほど、この傾向が顕著な気がします。

「得意なこと」と「苦手なこと」。
それに対して使える資源。それが「お金」と「時間」。

この4つをいかに組み合わせれば、お店として最大限のパフォーマンスを発揮できるのか?
そして、この疑問に対し、繁盛店のオーナーと話をしてきて気づいた共通点。

それが、繁盛しているオーナーほど、自分の「得意」に時間を使い、自分の「苦手」にお金を使う特徴があると言うこと。

苦手に費やす時間をお金で解決し、そこで増えた時間を自分の得意に活かす。
つまり、「時間をお金で買っている」訳です。

文章にすれば当たり前のことかも知れません。
でも、これを頭で理解することはできても、実行に移せるオーナーはなかなかいないのが現実。これは、開業したばかりの頃の私も同じでした。

お金を使うのが不安。
だから出来る限り手元のお金は使わず、その代わりに時間を使うことで苦手なこともやろうとしてしまう訳です。

ただ、繁盛店のオーナーを見てると分かるのです。

自らの時間をお金で買っているからこそ、本当の「時間の価値」が分かっているのであり、その価値が分かるからこそ、お店に来てくれたお客さんに提供する時間価値の高いサービスを考えることができるのだ、と。

「時間を買う」という決断が出来るオーナーは、「時間を売る」のも上手いと言うこと。
だからこそ、彼らのお店は繁盛しているのだと思います。

 

著者/辻本 誠(つじもと まこと)

<経歴>
1975年生まれ、東京在住。2002年、26歳で営業マンを辞め、飲食未経験ながらバーを開業。以来、現在に至るまで合計28店舗の出店、経営を行う。現在は、これまで自身が経営してきた経験をもとに、これから飲食店を開業したい方へ向けた開業支援、開業後の集客支援を行っている。自身が経験してきた数多くの失敗についての原因と結果を振り返り、その経験と思考を使って店舗の集客方法を考えることが得意。

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