日曜日には、ネーミングを掘る ♯106 「馬鹿者達(こいつら)と、最高の景色を見たいんだ。」

今週は。

久しぶりに書籍のタイトルの
ネーミングを担当させてもらった。

経営学者の野田稔さんが、
サンケイエンジニアリングという会社を
テーマに書いた本だ。

「馬鹿者達(こいつら)と、最高の景色を見たいんだ。」  嘘偽りのない企業のリアル https://www.amazon.co.jp/dp/481492206X/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_SIXFEbZ15XQJD

タイトルは、
4年前にお手伝いさせていただいた
同社の採用コンセプトに由来する。

サンケイエンジニアリングは、
コンタクトプローブという
電子部品の製造販売を
主な事業とするものづくりの会社。

従業員数約60名の
スモールカンパニーで、
一般的な知名度もないが、
採用基準はすこぶる高い。

実際、20代30代の社員たちの
ほとんどは東京大学をはじめ
国公立有名私大卒で占められる。
が、いわゆる優等生タイプではない。

ちなみに、同社の採用条件は。

・常識や価値観にとらわれない。
・他は全部0点でも、なにか1つは
200点、300点のものがある。
・これぞと思ったことにひたすら没頭できる
・ことを成し遂げるまでへこたれない

スティーブ・ジョブズ風にいう
Crazyな人間たちだ。

「馬鹿者」は、
そんな同社が求める人材を
総称しようと試みたネーミングである。

欲しいのは、
いまどきの若者ではなく、
いまどきの馬鹿者。

このコンセプトとネーミングを採用し、
いまも使い続けてくれている
社長の笠原久芳さんと
担当の前沢典子さんも
相当な馬鹿者である(笑)。

本の表紙にもあるが、
サンケイエンジニアリングが
めざしているのは、
ものづくりワールドの反撃!

技術と志を持った
日本の中小製造カンパニーのための
プラットフォームをつくり、
加工界のAmazonとなることだ。

山梨に眠る4,000坪の土地が、
最高の景色に変わる日が楽しみである。

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