小さなブルーオーシャンに出会う旅 第34回「競争激化のアパレル業界で職人技を駆使した小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

第34回「競争激化のアパレル業界で職人技を駆使した小さなブルーオーシャン」


「もはやリノベーション?!お直しの域を超えている」

今回は

“洋服”

のお話。

新型コロナの影響は、
我々の生活だけではなく、
経済界、産業界にも
大きな打撃を与えましたね。
私の周りの社長さんたちの中には
リーマンショック以上だ、
とおっしゃる経営者もいます。

もともと厳しい業界、
レッドオーシャンだった業界に
「アパレル」があります。

ファストファッションの台頭、
海外ブランドの進出、など
1900年代後半から2000年代前半は
私たち素人の目から見ても、
競争が激化しているようでしたね。

しかし、最近は、というと…
あれだけ勢いのあった海外ブランドは撤退。
さらにこのコロナ渦で、
有名ブランド企業の倒産が相次いだことは
記憶に新しいことと思います。

そんなアパレル業界で、
業績を伸ばしている企業があります。
その会社は「サルト株式会社」さま。
アパレル業界と言っても、
服を作っている、
服を売っている、
という会社ではありません。

“お直し”専門のプロ集団なのです。

小さなブルーオーシャンを生み出しているものは何なのか?

えっ、お直し?儲かるの?
と思われた方もいると思います。

私も思いました(笑)

私のイメージした
“服のお直し”とは、
ショッピングモールなどで見かける、
ズボンの裾を詰めてくれたり、
取れたボタンを直してくれたり、
まぁ、ちょっとしたリメイクならやってくれたりする
そんな“街中のお直し屋さん”。

サルト株式会社さまの服のお直しは、
これらの比ではありません。
もはや、作り直す、
住宅業界で言うところの
「リノベーション」の域なのです。

サイズが合わなくなったものや、
時代とともに見た目が古くなった服を、
単なるお直しにとどまらず
デザイン変更まで行なってくれます。


Lara GonzaloによるPixabayからの画像

例えば10年前に買った
オーダーメイドスーツ。
清水の舞台から飛び降りたつもりで
大枚をはたき、一から採寸をして
作ったスーツ。
ところが体型も変わっていけば、
流行も変わっていきます。
気に入っていたスーツも
いつの間にかクローゼットの肥やしに…。

こんなスーツをサルトさまに持ち込むと、
ほどいて、ばらして、縫い直して、
リノベーションしてくれる。
また10年着ることができる
スーツにしてくれるのです。
スーツに限らず、
カジュアルのお直しから、
毛皮、ドレス、ウエディングドレス
なども“お直し”をしてくれるそうです。
特に、他店で断られた難しいものほどこそ、
サルトさまの本領発揮、くらいに
言っています。

当然、価格も普通のお直し金額よりも高額です。
しかし、10万円のレザーコートを
新たに10万円出して購入するより、
3万円で直して来たほうがはるかに良いと思うのです。

物があふれ、
捨てる文化になりつつあった日本ですが、
徐々に、昔のように物を大事にする文化が
戻ってきている気がします。

さらに、自分のこだわりや好き嫌いで
買うものを決める人も増えてきました。

自分の好きだった洋服を
捨てるのではなく、新たな生命を吹き込んで
再生させて、着る、というのは
今の時代に“フィット”しているビジネスなのでは
ないでしょうか?

ただ“お直し”という言葉が、
社会通念化して、安っぽいイメージがあります。
サルトさま独自の言葉(ブランド?)
があるもっといいな、と思いました。

 

佐藤洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。
中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

 

安田佳生とおこなう「スイッチミーティング」

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