7年前に採用ビジネスやめた安田佳生と、今年に入って採用ビジネスをやめた石塚毅による対談。なぜ二人は採用ビジネスにサヨナラしたのか。今後、採用ビジネスはどのように変化していくのか。採用を離れた人間だけが語れる、採用ビジネスの未来。

有料職業紹介業のほとんどが仲卸業なんですよ。魚に例えると、小売店や料理店は魚をどこから仕入れるかイメージしてみてください。市場なのか、海からなのか。人材紹介業界で海から100%直接仕入れをしているのは、リクルートとパーソルキャリアだけだと思います。その他の会社さんはデータベースサイトなどを活用しています。市場にプールされた転職希望者を仕入れて紹介する、という事業者がほとんどなのです。

そうですね。このビジネスを成り立たせるためには2つの条件があります。まずは年収金額が高いこと。もうひとつは候補者さんが質的に優れていること。8年半で撤退しましたけど、それまではこの条件を満たしてきました。

一番のきっかけは、「人材の質を担保できない」と感じる出来事が立て続けに起こったことですね。時間も労力も割いたにも関わらず、質の担保ができない。象徴的な出来事としては40代の、それなりの分別があるであろうビジネスパーソンが、二人続けて入社直後に辞めてしまったのです。

おっしゃるとおりですね。「この求人なら、この時期に決まるな」と、長年やっているとそういう感覚ってあるじゃないですか。しかしこの1年半は、その目算が崩れてきたんです。探せると思って受注しても探せない。

35歳未満の若手は辞めないですね。転職を検討しない層がすごく増えている。優良な企業は社員を引き留めるために、あれこれ手を打っているのも事実ですね。そしておっしゃる通り、辞めるときに優秀な人は自分で事業を始めてしまう。ネットWEB系だと立ち上がりがすごく早いし、「お前がやるなら出資するよ」という人もたくさんいるのです。
石塚毅
(いしづか たけし)
1970年生まれ、新潟県出身。前職のリクルート時代は2008年度の年間MVP受賞をはじめ表彰多数。キャリア21年。
のべ6,000社2万件以上の求人担当実績を持つ求人のプロフェッショナル。
安田佳生
(やすだ よしお)
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。
1件のコメントがあります