
私、結構、最近節約が楽しくなっていて、欲しい物をふと「欲しい」と思っても、ひとまず寝かせてると「何も買わないで済む」みたいなことが多いんですけど、そうすると「あれ?何に使ったらいいんだろ?」みたいな、買う基準がわかんなくなっちゃてるんですよね。

たとえば5万円の物が欲しいと思って、ぜんぜん我慢できるんだけど、でも、「『欲しい』にまかせて買ったほうがいいんじゃないか」みたいな、どうやって「えいや!」っていう。安田さんは懐中電灯とかですね、モウセンゴケとかですね、そういう好きな物にちゃんと上手に使ってる、でも、そんなに無駄づかいをしてる印象もないので、浪費してるっていう印象はないので、どうやってプライベートのお金を使ってるのかな、どういう基準を設けてるのかな、っていうのを聞いてみたいなと思いました。

栃尾さんが「物を買わなくなって快適になった」っていう気持ちはよくわかるんですよね。ある年齢までは物が買えることとか物が増えていくことがうれしかったんですけど、非常にそれが不愉快な感じになってきて、物をあんまり買わなくなった自分とか、家から物がなくなっていく環境とかがとっても心地がよくて。だから、何かを買うときには必ずそれ以上のものを捨てるっていうマイルールで。そうすると、買えば買うほど減っていって、最後なくなるんじゃないかなと思ってですね(笑)

どうなんでしょうね。より無駄なものになってるんじゃないですか。どちらかというと、結構金銭的に価値のあるものとか、買ったときの値段が高かったものとか、本とかね、もう読まないんだけど、すごいいいことが書いてあった本とかは、「どっかで役に立つかもしれない」とか「さすがに捨てるのはもったいない」みたいなのでたくさん置いてあったんですけど、そういう選び方がなくなって、お金いくら払ったかとか、高いかどうかとか、役に立つかどうかっていうのは一切関係なく捨てるようにしました。

やっぱり、それが人生なんじゃないんですか。欲しいものをいろいろ手に入れてみて、「結局はそういうもんじゃなかったんだなあ、俺が欲しかったのは」みたいなところに行き着くっていう。「幸せの青い鳥」が実は家にいたっていう話あるじゃないですか。

だから、人生はそういうものを探す旅であって、結局、無駄に何十年もかけてあっち行ったりこっち行ったりしながら、結局すぐ近くにあって……だって、スティーブ・ジョブズだって言ってたじゃないですか、死んだときに。「結局、自分は社会的な成功もお金も、あらゆるものを手に入れたけど、幸せな時間ってそうじゃなかった。もっと家族と一緒に過ごせばよかった」みたいなですね。

でも、だからといって最初から「それがすべてなんだよ」っていって、やりたいこととか「そんなのはどうでもいいんだ」とかいって、ずっと家族といる時間を過ごしてたら最高に幸せかっていうと、そういうものでもない気がします。

どうしよう。えーとですね、何を聞いたんでしたっけ。あ、安田さんの基準は「物が増えるのが嫌だから、新しい物を買ったらそれ以上の物を捨てる」ということが私が聞きたいことでした。で、亜佑美ちゃんの質問みたいなことについては、「欲しいものがいまあるうちはどんどん買って、青い鳥の物語のようにいろいろ旅してください」っていうことでしたね。
*本ぺージは、2021年1月13日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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