
社長さんに物を売りたい人って世の中にいっぱいいるんですね。で、僕のいま新橋でやってるオフィスに、しょっちゅう飛び込みの営業マンが来るわけなんですよ。「セールスお断り」って貼り紙してても来るんですね。

だけど、その本人もべつに悪気がわるわけじゃなく、仕事だから仕方なくやってるんでしょうけど。まあ、でも、社長に営業を聞いてもらうためにDMを打ったり電話かけたり飛び込みしたりって、ものすごい時間とお金がかかってる。

でも、僕にも、飛び込みで来た人は会社の命令で来てるだけなんで払わないですけども、本当に真剣に営業していいんだったら、「10分で1万円払います」っていう人がいないかっていうと、たぶんいると思うんですよ。

一方で社長さんも、いろんな提案を受けるんですね。なんでそれを受けるかっていうと、訪販来て断り切れないっていうのももちろんあるんですけれども、普通はある程度社員がいてお金持ってる人って、そんなヒマじゃないんで受付に断らせるんです。でも、断ってばかりが受付の仕事じゃなくて、「これは有益な情報じゃないか」と思うと、「社長に会わせたほうがいいな」っていうこともあるわけですよ。

で、僕はこれをある社長さんに、「もし社長のアポイントを売ってる会社があったら、会いたい人いますか?」って言ったら「孫さんと会いたい」って言って、「たとえば孫さんが10分間、どんな営業でも黙って聞いてくれるってなったら、いくら払いますか?」って言ったら、「700万払う」って言うんですよ。

そういうことって世の中にたくさんあって、なんとか聞いてもらえればこの商品のよさがわかる、絶対買いたくなるはずなんだけど、そこに行き着くまでがものすごいお金がかかるんですよ。DMのコストとか営業マンの人件費とか無駄じゃないですか。

ということで、アポイントは無理やり取るんじゃなくて、売り出したほうがいいんじゃないかっていうことで、自分の好きな金額で設定して、「何日の何時から何時まで、どんな商品の営業でもしてくれていいよ」と。5分単位でも10分単位でも30分単位でもいいんですけど、それを売るというビジネスなんですけど、これはすごい成功しそうな気がするんですよ。

そうです。売る市場ですね。ただし売れるとは限らないですよ。「この社長の1万円、ぜんぜんべつに提案したくありません」っていう人は、その人の営業を聞く時間にはそれほどの価値がないっていうことなんで。

それで有益な事業があれば出資してもいいし、ぜんぜんだめだったら断りゃいいだけなんで。自分の給料から逆算して、「俺の1時間は、いくらぐらい会社のためにもたらしてんのかな」っていうところからやってもいいと思うんです。
*本ぺージは、2021年2月10日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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