このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。
未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。
ー 第39回 「プチ自家発電のミライとは?」
公共交通機関の利用を控えている皆さん!
コロナの影響で「クルマ回帰」が起こっているようですね。入学まで数ヶ月待ちの教習所があるとか無いとか。
さて、みんなが車に乗ると公共交通よりは環境に負荷がかかりますが、この発明があれば、少しはそれを低減できるかもしれません。
特開2020-169596号(出願人:株式会社エスコム)
【発明の名称】振動を利用する発電装置
この発明は、車が通った時の振動・圧力を利用して発電する装置です。
高速道路の料金所やサービスエリア、バスターミナルといった頻繁に車が通行する施設に利用されることが想定されています。
電力を発生させる場所(通行ゲートなど)と消費する場所(料金所など)とが近いため、送電時の電気ロスや送電コストが少ないといった特徴があります。
1つのエリア内で、電力の発生と消費を1セットにするイメージです。
未来コンパスが指すミライ
発電所から離れた場所で電気を使う場合は送電網が必要になりますが、同じ場所で消費するなら問題なし。これを利用したのが今回の発明です。
我々の身近な生活に応用すると、発電機能を備えた「電池のいらないTVリモコン」や「電池のいらない体重計」はすぐに出来そうです。使用する度に発電ボタンを押し、その圧力で電力を発生させるのです。
他には、発電する玄関マットはどうでしょう。マットを踏んだ圧力で電気が発生し、明かりが点く仕組みです。
JR東日本は、2006年~2009年に「床発電システム」の実証実験をしています。
改札や階段に圧電素子を設置し、乗客が歩行する際の振動エネルギーを利用しました。
2009年当時、改札1人通過あたりの目標発電量は約10W秒。これは10Wの電球を1秒間 光らせることができる電力です。
実験当時から10年以上たっているので、発電効率が改善し、今では玄関で靴を脱ぐ数秒間くらいは点灯できるかもしれません。
耐久性やコストの課題はありそうですが、消費電力の一部を自家発電する施設や住居が増えるミライが来るかもしれませんね。
この記事を書いた人
八重田 貴司(やえだ たかし)
外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。
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