この記事について
自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。
阿吽(あうん)の龍を手に入れて、桜のように自分の成功を花開かせる
「青龍はいるけど、金龍も呼んで貰えないでしょうか。
経営がより順調になると思います。」
以前、青龍を描いたKさんが依頼にきました。
龍は経営者に一番人気のテーマ。しかし、2枚並べるという発想は、独創的。さすが、Kさんだと思いました。Kさんは、企画力に優れた人で、自ら教材を開発しながら塾を経営しているからです。
しかも、「同じくらいの大きさで、書斎に並べたいのです。門間さんは、どう思いますか?」
聞かれて、ビジョンクリエイターとして、早速イメージが浮かんできました。
神社のこま犬のような、阿吽の龍です。
書斎机が神社のように鎮座し、前の壁に、2枚の龍が左右に並んでいる‥‥。
阿吽(あうん)には、深くて、良い意味があります。
阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音。宇宙の始まりと終わりを表すともいわれます。また、阿は真実や求道心。吽は、智慧(ちえ)や涅槃(ねはん)に例えられます。
だから、古来より二頭描く龍図は阿吽で描かれてきました。
阿吽を揃えることで、書斎の中にいながら宇宙にぽっかり浮かぶイメージを手に入れる。このイメージは、深い思索をしたいときに、役立ちます。きっと、より良質な企画や経営判断に役立ちます。
「最初の青龍と今回の金龍を並べて阿吽の龍にするのはどうですか?」とひらめきを伝えると、「ぜひ、それでお願いします!」と、決まりました。
さらに今、会社を飛躍させるために、人事から会計、教材まで全ての見直しをしているのがわかりました。それを聴いて、さらに、独創的なオーダープロセスが浮かんできました。
会社の基礎固めに進行と、金龍が呼び出されて、絵に現れて、本画の構想に進んでいく、というストーリーを重ね合わせるのです。
実は、成功する人は、【成長へのストーリー】をいつも描いています。
現代では、ついつい、完成した姿、うまくいっている姿がクローズアップされます。「3分でできる!」など、まるでプロセスを感じないような言葉も溢れています。
しかし、成功する人は、プロセスが大事なのを知っています。それをプロは、<練習8割、本番2割>と例えたりします。つまり、成功は手軽ではないのです。でも、成功する人は、<練習>が明るい未来を創ることを信じて、一つひとつ進むのです。
Kさんは基礎固めの時期ですから、さらに<練習>の割合が多い可能性があります。9割以上が未来のための仕事かもしれません。すぐに、手軽にできないのが基礎固め。ときに「これをやっていて大丈夫なのか」と、不安や焦りが生まれる可能性があります。
だから、金龍が呼び出されて、Kさんのところにくる、というストーリーを創ろう。絵の構想画、下絵、そして本画までの移り変わりで、表現しよう。そうして、Kさんの輝かしい未来を先取りしよう、と考えました。
それを聞いたKさんは、「ぜひ、お願いします!」と、目を輝かせました。
その後、画像をKさんに送るたびに、「龍のエネルギーに後押しされます」と弾んだメールが返ってきました。
そして、ついに金龍を届ける日がきました。
「おかげさまで、秋に新しいステージになれそうです。ありがとうございました。
本当に、今期は基礎固めの年でした」
Kさんは、早速、青龍と金龍を並べて飾りました。阿吽の龍図の完成です。
「書斎で作業していて、ふと、手を休めた時、金龍さんを見てはうっとりしています。
青龍さんと、金龍さん、それぞれが役割を持って、支えてくれます」
Kさんの会社は、その後も常に土台作りをコツコツ続けたため、コロナ禍でも確実な業績を上げ続けています。
美しい桜の花は、私たちの目に見えますが、桜の木の根は見えません。地中深くに伸びた根が、咲かせる養分を得ているのです。そして、しっかりと大地に立たせているのです。
私たちも桜と同じ。しっかりとした根を、日々張り巡らすことを大切にしたらいいのです。そうしたら必ず、自分だけの美しい花を咲かせることができるのです。
著者の自己紹介
ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。
今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。
人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。
人生
の節目には様々なテーマが訪れます。
経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。
こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。
でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。