第147回 必ず読んでもらえる営業メッセージ

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/必ず読んでもらえる営業メッセージ

昨年末、クルマを購入したことで、楽しい世界が広がりました。思い入れや憧れもあったクルマとの時間は、なかなかに素敵なものです。

(所有を手放す、とか、モノを持ちすぎない、譲り合う、なんてスタイルも考えたのですが、今回はいったん所有を)

なんてことは、さておき。

そんなご縁で、ディーラーさんと仲良しなお付き合いも始まりました。

で、店舗が休日の水曜10時にディーラーさんの勉強会に呼んでいただいた時のことです。

「反応してもらえる営業メッセージ」なるテーマで、メールやSNSでの「顧客連絡」についての店舗勉強会でしたが、

① 読んでもらえる/もらえない営業メッセージの違い

② 読んでもらえない営業メッセージ
 〜夜・土日はNG〜

③ 読んでもらえる営業メッセージ
  〜月曜朝に送れるようスケジュールする〜

④ 必ず読んでもらえる営業メッセージ

などの項目で、店長さんが営業スタッフさんにレクチャーしていたのです。

① 読んでもらえる/もらえない営業メッセージの違い

・人の温もり、あなた自身を感じられるように伝える
・形式ばった、事務連絡だけのものでは、相手の気持ちは動かない

② 読んでもらえない営業メッセージ
 〜夜・土日はNG〜

・せめて、19時までに送る
・長時間労働のイメージを持たせない
・昔ながらのやりすぎな夜討ち朝駆けはNG
・ズレたコンプラな企業イメージを持たせない

③ 読んでもらえる営業メッセージ
  〜月曜朝に送れるようスケジュールする〜

・人間は夜に過剰反応しやすく、朝は穏やかになる傾向にある
・週始めの忙しい朝を少しずらす必要はある
・11〜12時頃に毎週月曜の定期的な連絡と認識いただけるように

④ 必ず読んでもらえる営業メッセージ

・反応がないことが前提
・続けての確認、追いかけを定期的に
・その際にも、あなたが顧客を考えていることを添えて

みたいな内容で、昔と今の違いなどを交えて、顧客フォローの大切さを紹介していました。

朝の高松が穏やかなのかは、わかりませんが、、皆それぞれがうまくいった事例、難しかった事例などについて共有・意見交換をして、それなりに盛り上がっていた、そのタイミングで高松のスマホに、、

「新色出ました!◯◯との豊かな生活をイメージするためにも、ぜひこの機会に◯◯にご試乗いかがですか?」のタイトルで、

以下には、

◯◯の機能・特徴・オプション金額など、およそ「事務連絡的なメール」が届きました。。

最近購入済みの高松に対して、同じ車種を紹介。。

しかも、勉強会で紹介されたことなどは、いっさい見受けられず。。

きっと、システムに入力されて、そのまま一斉送信されるもの。効率的で、生産性向上につながるものとして仕組み化されているのでしょう。

感じ方は人それぞれなのですから、やり方は様々あり、どれが正解などは、わかりかねます。

まあ、だからこそ、試行錯誤が必要なのでしょうね。

 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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