有名芸能人だけが発信力を持ち、テレビCMが絶大な広告効果を誇った時代。それが終わりを迎えつつある。素人ユーチューバーが爆発的な宣伝力を持ち、フォロワーを抱えるインスタグラマーが集客の要となる。
複数のメディアがオンライン上で絡み合い、スポンサーの意向など関係なく、これまでの常識やしきたりを超えた情報合戦が繰り広がられていく。この流れはもう止められない。
家に1台だったテレビがひとり1台のスマホに変わり、メディアが情報をコントロールすることが不可能になる。すべての人が発信者であり、あらゆる情報を受信できる視聴者でもある。
どのメディアにアクセスし、どの情報を信頼するのか。それは個々人が決めること。情報選択能力は生きていくための必須スキルとなるだろう。テレビ情報を鵜呑みにする世代はもはや情弱と呼ばれ食い物にされていく。
同様に情報発信も生きていくための必須スキルとなる。すべての人は発信者へと変わっていかざるを得ない。この事実を一刻も早く受け入れるべきだろう。
これからの時代に必要なのは名刺や肩書ではない。個々人が自分のメディアを持ち、自分の物語を発信していくこと。人との出会いも繋がりも、仕事との出会いも収入も、趣味も生活も、すべて物語がベースとなっていく。
私はどんな人なのか。どのような人生を送ってきて、どんな仕事をしていて、社会に何を提供したいと思っているのか。一人ひとりが自分の物語を持ち、その物語が人との繋がりを生み出し、仕事やプライベートを形づくっていく。
嘘は必ずバレる。バレたら取り返しがつかないほど信用を失う。だから本当の自分で勝負するしかない。私がやっていること。やってきたこと。考えていること。考えてきたこと。それを整理し、私の物語として社会の中に溶け込ませていく。
出会いの入口であった名刺や肩書きが、オンライン物語という入口へと置き換わっていく。物語に惹かれて知らない人にアプローチする。物語を読んでくれた人からアプローチされる。この動きがSNSよって拡散され、爆発的なコミュニケーションの場を形成していく。
社長も社員もフリーランスも、大人も子供も主婦も、誰もが自分の物語によって他者と繋がる。それがオンライン時代の社会構造である。もはや名刺や肩書は大きな意味を持たない。そして物語を持たないものはその存在を失うのである。
尚、同日配信のメールマガジンでは、コラムと同じテーマで、より安田の人柄がにじみ出たエッセイ「ところで話は変わりますが…」と、
ミニコラム「本日の境目」を配信しています。安田佳生メールマガジンは、以下よりご登録ください。全て無料でご覧いただけます。
※今すぐ続きを読みたい方は、メールアドレスとコラムタイトルをお送りください。
宛先:info●brand-farmers.jp (●を@にご変更ください。)