第21回 お庭のリフォーム事情

この対談について

庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。

第21回 お庭のリフォーム事情

安田
お庭って、家を建てる時に一緒に作ることがほとんどだと思うんですけど、その後リフォームすることもあるんですか?

中島

ありますよ。生活スタイルの変化に合わせて作り変えたり、より使い勝手を良くしたいという場合にご依頼いただくことが多いですね。

安田

なるほど。確かに時間が経つと、暮らし方も変わってきますもんね。実際にお庭を使う中で見えてくることもあるでしょうし。


中島
仰るとおりです。例えばこちらの治療院さんは元のお庭も素敵だったんですが、「経年劣化した部分の修繕と合わせてイメージを一新したい」とご依頼いただきました。
安田

すごく可愛らしい雰囲気の治療院さんですよね。温かみのある洋館のような。


中島

そうですね。夜のライトアップされた様子もすごく素敵なんですよ。

安田
ああ、本当ですね。テーマパークから抜け出してきたようで、見ているだけで笑顔になります。

中島
ええ、同感です。こちらは鍼灸や医療リンパなどの施術をされている治療院さんなんですが、女性の患者さんが多いそうなんです。「来院された方にお姫様気分を感じてほしい」という想いが込められています。
安田
ははぁ、なるほど。たしかにビフォーの写真と比べるとよりそのイメージに近づいているように感じますね。具体的にはどういうリフォームをされたんですか?

中島

元々の作りを活かしながら、機能面の改善も行わせていただきました。例えば車椅子の方にも来ていただきやすいようにスロープを付けたり。あとは駐車場が少しわかりづらくて、「ここは車を停めていい場所なのかな?」と迷うことがあったようなので、駐車位置をわかりやすくしました。

安田

ほう。まさに「使い勝手を良くしたい」という部分ですね。ウッドデッキの部分も新しくしたんですか?


中島
そうなんです。7~8年前に作られた天然木のウッドデッキがあったんですが、それがボロボロになってしまっていたので、新しく石張りのデッキに作り変えました。
安田

えっ、ウッドデッキってそんな短期間でボロボロになってしまうんですか。


中島

ええ。例えば杉材だと比較的安く作れるんですが、ペンキを塗らなかったりすると、釘を打ったところから水が入って腐ってしまうことがありますね。ウリン材(アイアンウッド)のような硬い木材であれば、そこまで心配はいらないとは思いますけれど。

安田
なるほど。予算や雰囲気も大事ですが、先々の手入れや長持ちするかどうかも考える必要があると。それにしても駐車場やウッドデッキなんかも「お庭のリフォーム」の範疇なんですか。そこまでいくと外構屋さんのお仕事な気もするんですが。

中島
確かに一般的な「庭のリフォーム」よりは範囲が広いかもしれませんね。庭も外構もできるのが我々の強みでして。今回は3社ほどがデザインを出した中で、一番イメージに合っていたとお選びいただきました。
安田
確かに中島さんは、外構と庭をくっきりわけず全体をデザインするのが上手ですものね。スロープに敷かれている石もすごく印象的です。

中島

ああ、この石はリフォーム前の駐車場に敷かれていたものを再利用しているんです。他にも元々使用されていたレンガを解体して積み直したりと、できる限り現場にあるものを活かして作っています。

安田
へぇ、そうなんですか。同じものを使っていても、中島さんの手にかかるとこんなにイメージが変わるんですね。入り口に植えられている木も元々生えていたものなんですか?

中島
ええ。ティーツリーという種類の木なんですが、建物の雰囲気にもよく合うので残しています。
安田
活かせる材料は活かして、要望に合ったお庭を作ってもらえると。それにしても、洋風なお家にピッタリのお庭ですね。中島さんに依頼すると「和」の雰囲気のお庭になるのかな、と勝手にイメージしていたんですが、いろいろなスタイルに対応できるんですね。

中島
そうですね。あくまで住む方のための庭ですので、ご要望や家の雰囲気に合わせたデザインをご提案します。今回のように洋風のご依頼にも対応できますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

対談している二人

中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役

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高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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