庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第21回 お庭のリフォーム事情
ありますよ。生活スタイルの変化に合わせて作り変えたり、より使い勝手を良くしたいという場合にご依頼いただくことが多いですね。
なるほど。確かに時間が経つと、暮らし方も変わってきますもんね。実際にお庭を使う中で見えてくることもあるでしょうし。
すごく可愛らしい雰囲気の治療院さんですよね。温かみのある洋館のような。
そうですね。夜のライトアップされた様子もすごく素敵なんですよ。
元々の作りを活かしながら、機能面の改善も行わせていただきました。例えば車椅子の方にも来ていただきやすいようにスロープを付けたり。あとは駐車場が少しわかりづらくて、「ここは車を停めていい場所なのかな?」と迷うことがあったようなので、駐車位置をわかりやすくしました。
ほう。まさに「使い勝手を良くしたい」という部分ですね。ウッドデッキの部分も新しくしたんですか?
えっ、ウッドデッキってそんな短期間でボロボロになってしまうんですか。
ええ。例えば杉材だと比較的安く作れるんですが、ペンキを塗らなかったりすると、釘を打ったところから水が入って腐ってしまうことがありますね。ウリン材(アイアンウッド)のような硬い木材であれば、そこまで心配はいらないとは思いますけれど。
ああ、この石はリフォーム前の駐車場に敷かれていたものを再利用しているんです。他にも元々使用されていたレンガを解体して積み直したりと、できる限り現場にあるものを活かして作っています。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。