第243回 生成AIの可能性とチグハグ感、、

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/生成AIの可能性とチグハグ感、、

 

先日、「AIのチカラで、未来のビジネスをつくる」的な謳い文句を掲げたイベントに参加しました。

「最先端のAI技術を持つ大手各社」が協賛、出展していた場でしたが、様々なテーマで数多くのカンファレンスが開催されていました。

・持続可能な生成AIを実現
〜AI開発の加速化を支援する某社の戦略〜

・生成AIによるビジネス価値の創造
〜日本企業の勝ち筋とは!〜

・生成AI×AWSサービスの最前線

・Z世代社員をリープフロッグさせるには

・生成AI×業務効率化の第一歩
〜営業活動に活かすには〜

などなど。

大手各社にとって今後のビジネス展開に必要不可欠であろう「生成AI活用」について、

・各社の活用状況
・導入するポイント
・先進企業の事例
・大手組織の成功・失敗事例
・今後の展望

などを「現場トップランナー」「業界有識者」たちが「ワクワク感」「危機感」を抱かせながら伝えてくださり、自身の今後についてもあれこれと考えていますと、

某大手さん人事チームのみなさんとバッタリと遭遇。

終了後には、みなさんと宴席の場に移りましたが、

「カンファレンスの話の前にさ、、」

「受付、ひどくなかったですか?」

と、隣の席についたYマネジャーが語ります。

実は、このイベント、

事前申込したメアドには、当日の「入場案内」が届くのですが、、

以下のような内容なのです。。

① バッジ印刷
下記URLから「来場者バッジをA4縦印刷」して会場にご持参ください
※会場付近でのバッジ印刷は大変混雑することが予想されるため事前印刷をおすすめします

② 現地受付
受付に着きましたらお渡しする「ビニールのネックホルダー」に印刷したバッジを入れて会場入口にお進みください。係が二次元コードを読み込みます。

という、めちゃくちゃ「アナログな対応」なのであります、、

「会場では、『データのペーパーレス化なんて当たり前!』なんて話をしておいてさ、、」

「来場者には、『紙印刷を求める』って、どういうことよ?」

「しかもさ、、自分で印刷してきたA4用紙を折りたたんで、ビニールのネックホルダーに入れる、、」

「各会場に入る際には、ネックホルダーを係の人が確認する、、」

「生成AIの可能性を最大限に活用して、ビジネスの変革と成長を力強く進める!!」

「とか言う前にさ、先ず足元しっかりしようよ、、」

「ウチも含めて、大手組織にありがちなチグハグ感に出会ったことが、今日最大の気づきですよ。危機感持たないとダメですね。。」

なかなかに興味深い体験だったのであります、、

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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