“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第98回 中小企業こそ世界を狙え

万代さんでは海外進出に向けて動いていらっしゃるということでしたが、つまり倉橋さんにとっては、日本で商売をするより海外の方がやりやすいと考えたってことなんですかね。実際人口減が続く日本と比べ、東南アジアなどは活気も将来性もありますし。

端的に言えば、日本でビジネスをやろうと思うと、まずライバルが多いんですよ。マーケットの規模はどんどん縮小しているのに、類似商品が多くて、ビジネスモデルも真似されやすい。それに新しいことを始めようとしても、規制が多かったり手続きも複雑だったりして。

確かに。でも逆に言えば、そうした規制があるからこそ、海外からの強烈なライバルが入りにくいとも言えるんじゃないでしょうか。これから成長が期待される東南アジアなんて、それこそ世界中からライバルが集まってくる気もしますけど。

それは一理あると思います。でも日本でしっかり磨き上げたサービスや技術を持って海外に行けば、ライバルは10分の1くらいに減ると思います。「マーケットの規模は東京並みで、ライバルは3社だけ」という状況も十分にあり得ます。

ふ〜む、なるほど。そういえば、知り合いの庭師さんも言ってました。日本と同じ仕事をしてるのに、報酬が全然違うって。しかも職人の技術がすごく評価されている。日本ほど細かい注文をされることも少ないそうですし。

それこそ語学ができるパートナーさえいれば、どんなことでも十分始められるので。特に店舗ビジネスで日本で黒字を出せる会社なら、100%成功すると思いますよ。人件費は高いですけど、家賃や水道光熱費は日本の半分以下ですから。

東南アジアもいいですが、先日行ったロサンゼルスも、十分に可能性を感じましたね。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。