第131回 鬱にならないための心の整え方

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第131回 鬱にならないための心の整え方

安田

今日はちょっとメンタルのことについて深堀りしてみようかと。というのも私、ものすごくメンタルが強いわけではないですけど、「鬱なんてどうやったらなるの?」っていう人間ではあったんですよ。


中辻

へぇ、そうだったんですね。

安田

でも、離婚したり会社が潰れたりいろいろと経験していくうちに、「あれ、何にもやる気が出ないぞ…」って無気力になる時がありまして。あれがもしかしたら鬱というものだったのかもしれませんが、中辻さんはそういう経験、ありますか?


中辻

ありますねぇ。周りのことで心が痛んで気持ちが落ち込んじゃうことは多いです。

安田

そうですよね。ちなみにどんな時に気持ちが落ちちゃいます?


中辻

基本的には人間関係ですよね。あとは仕事が忙しすぎる時期かな。次から次にくるお仕事を朝から晩までぐわーっとしている時はアドレナリンが出ているから全然平気なんですけど、それが収まった後に…。

安田

なるほど。燃え尽き症候群のような感じになって、気持ちがプツンと切れちゃうケースですね。逆に仕事がなくて暇なのは平気ですか?


中辻

いやいや、そっちの方がヤバいと思います(笑)。今の立場だと仕事が暇やったら確実に病んじゃう。

安田

確かに仕事がないのは困りますよね(笑)。でも仮に、会社にはいっぱい仕事もあって、社員もみんな成長していて、社長の中辻さんがわざわざ会社に行かなくても大丈夫、みたいな状況で「暇」だったら?


中辻

あ〜、そういう「暇」なら大歓迎かも(笑)。エジプトにも行きたいし、英語の勉強もしたいし、やりたいことがいっぱいあるので。

安田

なるほど。ちなみに今って、精神的に病んでしまっている人がすごく多いじゃないですか。この対談の読者さんの中にも、鬱までいかなくても、無気力になってしまっている人がいるかもしれません。そんな方にアドバイスするとしたら?


中辻

う〜ん、あまり勝手なことは言えないですが、夢中になれたり感動できたりするものを探してみたら? って言いますかね。自分のやりたいことを見つけられれば、気力もアップすると思いますから。

安田

なるほど。あと逆に頑張りすぎちゃって病んじゃう人も多いと思うんですが、そういう人にはどうアドバイスしますか?


中辻

まずは自分を大切にすること、ですね。体や心の限界を超えているのに頑張り続けるから壊れてしまうんだと思うんです。自分を大切にして、自分をしっかり見つめながら生活してもらいたいなと。

安田

なるほどなるほど。


中辻

あとは、1人でもいいから「頼れる人」を見つけられるといいんじゃないでしょうか。

安田

ほう。それは自分の愚痴や弱音を話せるような人、ということですか?


中辻

そうそう。本音をさらけ出せる人がいるだけで、心のデトックスになるんですよ。

安田

ふむふむ。中辻さんの周りにも、常にそういう人がいたわけですね。


中辻

いましたね〜。友達だったり彼氏だったり。あとはちょっと関係性の遠い人の方が、かえって本音でトークできたりもして。逆に母親なんかは関係性が近すぎて、全然言えなかったです。

安田

そうなんですね。中辻さんって、「1人で頑張って子育てしながら、全部自分の力だけで乗り切ってきました」みたいなイメージだったので(笑)ちょっと意外でした。


中辻

いやいや…(笑)。人は1人では生きていけないですからね。でもやっぱり一番大きかったのは、子どもの存在かもしれない。

安田

なるほど。自分が守らなくてはいけない存在がいたからこそ、強くいられたと。


中辻

というか、私が面倒をみたり守ったりするというよりは、娘から助けてもらったことの方が多いような気がします。

安田

いいですねぇ。娘さん、おいくつでしたっけ?


中辻

ちょうど先月、20歳になりました!

安田

そうでしたか! おめでとうございます。じゃあもう子育ては卒業ですね。これからは自分だけのためにお金と時間を使えて、人生もっと楽しくなりそうだ(笑)。


中辻

そうですね(笑)。ありがたいことに『マメノキカンパニー』『コビトベニエ』も、先に関する不安はなくて、今後どうなっていくのか楽しみで仕方ないです。

安田

いやぁ、素晴らしいです。中辻さんの躍進の秘密は、そうやって常にメンタルを安定させる努力を積み重ねていらっしゃるからだということがよくわかりました。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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