庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第131回 現代住宅に「縁側」の心地よさを取り入れる方法

私、昔から「縁側」への憧れがすごく強いんです。縁側で日向ぼっこをしたり、庭を見ながらお茶を飲んだり。パソコンを持ち出して仕事をしてもいいですよね。旅館なんかに行くと縁側があって、そこから景色が見えたりして「ああ、これだよな」としっくりくるんです。

そうそう。でも現代の住宅ってデザイン的に縁側がなじまないような気もして。中島さんはよく「家と庭をつなぐ」という話をされていますが、モダンな住宅でも中島さんの手にかかれば、縁側のような空間は作れるものなんですか?

そうですね。外にある以上、どうしても埃で汚れますから、裸足でそのまま出るというのは現実的ではないかもしれません。ただ、リビングの床と高さをフラットに揃えることで、視覚的なつながりを持たせることはできます。

石は耐久性が段違いなんです。腐ることもないですし、色あせも味になります。樹脂デッキより初期費用は1.5倍くらいかかりますが、メンテナンスフリーで半永久的に使えることを考えれば、コストパフォーマンスは一番いいと思います。

そうです。しかもタープなら、冬場は巻き上げてしまえば暖かい陽射しを取り込むことができます。固定された屋根だと冬場に部屋が暗くなってしまいますが、タープなら季節に合わせて調整できるのが最大のメリットです。

ええ。石のテラスをリビングの床の高さに合わせて作って、そこにテーブルと椅子を置く。そうすれば、靴を履いて出る手間はありますが、感覚的にはリビングの延長として「縁側」のようにくつろげる空間になります。

いいですねぇ。中島さんの提案する「石のテラス+タープ」の組み合わせなら、モダンな家にも似合いそうですし、何より実用的です。つまり古いものをそのまま持ってくるのではなく、本質を理解して今の形に作り直すと。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















