このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/師匠の教え
某大手さんには、「師匠と弟子」という少しユニークな育成制度があります。
「別職場のベテラン社員」が、新人を卒業した「2年目社員」の相談相手となり、業務の悩みや職場の改善について対話する仕組みです。“縦のOJT”が終わった後に、“横のつながり”で若手を支える。なかなか良い取組みです。
先日、その「合同共有会」に同席した際、ある2年目くんが印象的な発表をしていました。
前回の共有会の後、「数組の師弟コンビ」で飲みに行き、二軒目のお店へ。場は盛り上がっていたのですが、隣に座っていた師匠が突然「こんな店出たるわ!」と怒って店を飛び出したそうです。
昼間の師匠は、“非常に温和”で、社内外からの信頼も厚い“できる人”。
ところが、その夜は思わぬ場面で怒りのスイッチが入ったようなのです。
残された弟子は悩みます。このまま楽しい会話を続けるか。師匠を追いかけるか。
結果、彼は「弟子として、ここは追うしかない!」と“不本意ながら”も席を立ちました。
彼がこの育成制度で一番学んだこと。
それは、「人はどこでキレるかわからない…」ということでした。
普段穏やかな人にも、「譲れないライン」があります。それは肩書きや普段の印象だけでは見えません。お客さまも、上司も、同僚も同じです。相手の“地雷”は、必ずしも事前に説明されているわけではありません。
昼は「業務改善」を学び、夜は「人間理解」を学ぶ。
師匠と弟子の育成制度は、思った以上に奥深いものだったようです…
ちなみに、某師匠が飛び出したのは、“博多の夜の街”にたたずむ、“キレイなお姉様方が集まるお店”での「追加ドリンクの料金が原因」だったそうであります…
大手の作法は、時に会議室の外でこそ試されるのであります。


















