「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第183回 「運命の空気」が読める人とは

難しい質問ですね…。よく経営者の方とか「会社がうまくいっているのは運が良かっただけ」と言ったりするじゃないですか。でもあれってある種の謙遜だと思うんですよ。その裏ではしっかり企業努力を重ねていたりするわけで。

ああ、そういう感じかもしれません。例えば、10年以上引きこもっていた人がたまたま宝くじを買ったら当たったとしますよね。それって傍から見たら「めちゃくちゃ運ががええやん!」って思いますけど、そもそもその人が自分で外に出て宝くじ売り場まで行って宝くじを購入する、という決断をしたからこその結果じゃないですか。

確かに確かに。「宝くじを買いに行く」という道に進んだからこそ、「宝くじが当たる」という運を引き寄せられた、というわけですね。ちなみに私は、運がいいか悪いかって、結局のところ「自分は運がいいと思っている人」と「自分は運が悪いと思っている人」の違いなんじゃないかと思うんです。

ああ、わかる気がします(笑)。実は私の知り合いにいかにも幸が薄そうな男性がいるんですが、以前、その人から車を買い替えたいと相談を受けたんですよ。だから高価買取してくれる車屋さんとか値引きもアフターサービスもばっちりなディーラーさんとかを紹介してあげたんですね。

そうなんです。ところがその最終段階になって、彼が何をしたと思います? まさかの、新車の燃費計算を始めたんです。

私も全く同じことを思いました(笑)。というかそもそも燃費なんて、道の状況や運転の仕方とかでもかなり変わってくるので、カタログに載っているのと同じ数値になるとは限らないんですよ。それなのに彼は「今の車と比べてガソリン代が得するか損するかを調べたいから、1ヶ月待ってくれ」って。

しましたよ。「やっぱり最初に欲しかった車、買うわ!」って。でもね、その時にはもう売却する車の査定は変わってしまっていて。だから結果的に15万円も損したんです! それを聞いて、私がこの人に感じていた「幸の薄そうなところ」って、こういうところなんやろうなって思ってしまったんですよね。

あーなるほど…。1ヶ月前にはあった「巡り合わせのタイミング」に向かって踏み込まなかったから、最終的に損をしてしまったわけか。よく「運命の神様は前髪しかない」って言いますけど、まさに運が通り過ぎちゃって掴めなかったんでしょうね。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

















