第170回 あなたの会社の「ボトルネック」は誰ですか?

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第170回 あなたの会社の「ボトルネック」は誰ですか?

安田

万代の社長を交代して会社がどんどん良くなっているとXで書かれていましたよね。創業者として倉橋さんがずっと引っ張ってきた会社が、社長交代してそんなに急に良くなるものですか。


倉橋

実際、良くなってますよ。特に店舗が格段に良くなっていて、ちょっと嫉妬するぐらいです(笑)。

安田

そうなんですか(笑)。千人規模の会社ですから、優秀な人材もたくさんいるのはわかるんです。でも創業からここまで会社を大きくしてきた倉橋さん以上の人がそう簡単に出てくるんだろうかと。


倉橋

25年もやっていると、店舗で気になるところが山ほどあるんですよ。「ここを直してほしいな」というめちゃくちゃ細かいことが。でもあまりにも細かすぎて言えなくなっていた。そういうことが今どんどん解決されているんです。

安田

ああ、なるほど。細かすぎて言いづらくもなりますし、長くやっていると慣れてしまって見えなくなる部分もありますよね。


倉橋

ええ。でもそういうところこそ、お客様が小さな違和感を感じているわけで。それがキッチリ改善されて、しかも一つの店舗だけじゃなく全体で底上げされている。客数も売上も、すべての数字が自分がやっていた時より良くなっているんです。もう白旗を上げるしかない(笑)。

安田

へぇ、すごい。オーナーとしては嬉しいでしょうけど、一方で「やっぱり倉橋さんじゃなきゃダメですよ」って言ってほしい気持ちもありませんか?(笑)


倉橋

まあ人間なんで、少しはありますね(笑)。でも数字が全部上回っているわけですから、認めるしかないですよ。

安田

まあ確かに一度仕事を任せたのなら、手出し口出しはしない方がいいですもんね。とはいえ、仕事が大好きな倉橋さんにとっては、それがちょっとしんどいんじゃないかと。


倉橋

いやぁ、正直寂しいですね。今まで週に何回も会社の人たちと会食していて、それがすごく楽しかったんですけど、だいぶ減っちゃいましたし。

安田

ああ、年に80回くらい会食があると仰ってましたね。25年もやっていれば「そろそろ現場から離れたい」と思いそうなものですけど、倉橋さんはそうではないと。


倉橋

僕は家族と過ごすよりも仕事をしている時の方が幸福感が高いんですよ。だから休みの日も別にいらないぐらいで。まぁそんなこと言ったら家族には怒られますけど(笑)。

安田

それは問題ですね(笑)。でもそこまで仕事が好きなのに社長を降りたのは、やっぱり会社のためですよね。社長というポジションにしがみつく人も多いなかで、どうやって割り切ったんでしょう?

倉橋

いつも3年単位で会社を見ているんですが、次の4年目からは海外事業に行こうと思っているんです。そこでは自分が社長としてやりたい。だからこの3年間で国内の体制を整えようというビジョンがあったんです。

安田

ああ、なるほど。先があるから任せられるんですね。

倉橋

そうですね。一つの会社に何十年もいると、どうしても陳腐化しますから。実際、社長交代してからの4ヶ月でデジタル化がものすごく進んでいるんですよ。働く人にとっても管理が楽になるような仕組みが次々に導入されていて。

安田

へぇ。それは倉橋さんがいた時にはできなかったことなんですか?

倉橋

そうなんでしょうね。社長がよくわからないことは、なかなか社内で導入しにくいですから。つまり僕がボトルネックだった。もっと早く交代していたら、もっと早く会社は進化していたと思います。

安田

なるほどなぁ。ボトルネックって、当人は自分だとは気づかないものなんですね。

倉橋

気づかないですね。ボトルネックを探す時って目は外に向くじゃないですか。「ここが滞っている」「あそこが遅い」と。まさか自分がそれだとは思わない。その場所を離れてみて初めてわかるんです。

安田

倉橋さんぐらい仕事ができる人でもそうなるんですね。

倉橋

たぶん皆「なんでやらないんだろう」と不思議に思っていたんでしょうね(笑)。悲しいですけど、それが現実だと自分に言い聞かせています。


対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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