第353回 頑張る人の、支え方

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/頑張る人の、支え方

 

某大手外食企業さんでは、入社2年目の方々を対象に、複数シリーズでのリーダーシップ研修を実施しています。

受講生は、高校を卒業して入社された方、大学を卒業して入社された方、そして外国籍の方など、さまざま。

テーマは、「周囲にポジティブな影響を与えること」。

店舗で働く皆さんは、まだ入社2年目とはいえ、年上のパートナーさんや、自分より店舗経験の長い方に、仕事をお願いしたり、時には指摘をしたりする立場にあります。

それぞれの年齢や経歴、文化的背景は異なりますが、店舗を支える一員として、日々、周囲との関わりに向き合っているのです。

先日の研修に同席した際には、前回の気づきや学びを振り返り、職場でどんなことを試してきたかを共有していました。

声をかけるタイミングを変えてみた。
相手の話を、以前より丁寧に聞いてみた。
伝え方を工夫してみたけれど、思うようにいかなかった…

皆さん、それぞれに悩みながらも、職場を良くしようと試行錯誤していました。

一方で、振り返りの中では、店長との関係に悩む声も多く聞かれました。

指示の意図が分からない。
昨日と今日で、言われることが変わる。
話を聞いてもらえない。言い方がきつい。

中には、パワハラを受けていると感じている方や、日々の出来事を思い出して、涙を浮かべる方もいらっしゃいました。

久しぶりに同期と再会し、普段はなかなか話せない思いも、こぼれたのかもしれません。

印象的だったのは、皆さんが、うまくいかないことを「自分の力不足かもしれない」と、受け止めているように見えたことです。

もっと自分が頑張れば。
もっと上手に伝えられれば。

責任感があるからこそ、自分にできることを懸命に考えているのでしょう。

研修では、ストレスとの向き合い方についても、仲間同士で話し合いましたが、自分では思いつかなかった気持ちの切り替え方を聞き、互いに知恵を出し合う。

そんな時間は、皆さんにとって心強いものになったように感じます。

ですが、若手社員が自分の気持ちを整えることだけでは、解決できない問題もあります。

話を聞いてもらえない職場で、どう声を上げればよいのか。
つらさを抱えている人に、どうすれば気づけるのか。

そのためには、身近にいる店長や先輩の関わり、そして安心して相談できる仕組みも欠かせません。

改善点を伝えるだけでなく、日々の小さな工夫や挑戦にも目を向ける。
困っていることを尋ね、まずは最後まで話を聞く。
そんな関わりが、若手の自信につながり、次の一歩を後押しするのだと思います。

周囲に良い影響を与えることが、リーダーシップなのだとしたら…

それは、2年目の皆さんだけに求められるものではありません。

若手に期待することと、若手を支えること。

その両方がそろって、職場のリーダーシップは育っていくのだと感じたのであります。

ちなみに、ワタクシ。
過去に飲食店を2つほど潰しております…
(近くにできた大手さんに、お客様の大多数が移動… ←被害妄想ですが…)

それでも、飲食業界で働く皆さんとお会いすると、ついつい応援したくなる。

どうやらワタクシ、この業界が大好きなようなのであります。

 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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